東亜戦争末期、特攻隊でその短い命を燃やした若者たちを描いた作品です。訓練を積みながら、仲間として団結し、皆で笑い、そして悩む・・・。しかし「特攻」という重い題材であるにも関わらず、結構明るく軽めな雰囲気が印象的でした。
唐沢寿明、木村拓也ら若者に人気の俳優を惜しげもなく投入し、内容はまずまずだが、豪華キャストで勝負した感が強いですね。だが、時代の犠牲者となった若者たちを、後世に伝えるには、若手人気俳優陣で固めるのも一考かとも思う。
海軍で訓練を受けた体型としては、あり得ないが、松村邦洋も良いアクセントになって単純に面白かったです。顔は知っているが、名前はちょっとでてこない整備隊長役の俳優さんの演技は最高でした。「棺桶(特攻機)を整備して大変ですね」といったような皮肉を言うキムタクをジッと見つめ、無言で立ち去る・・・。そして特攻作戦当日、「世界で一番の戦闘機に仕上げておいたよ・・・」と言われたキムタクが、お辞儀でこたえる場面にはジーンときました。
このように、脇役には名優を配しており、演技の浅い若手俳優を周りからガッチリ締めている感じでした。
唐沢演じる望月隊長に、松村が「俺たち、(特攻に)往くことに意味があるんですよね?あとで笑われたりしないですよね?」と問いかけるシーンがあったが、唐沢の返答に詰まった演技もあいまって、ぐぅっと考えさせられた。誰もがそう考え、悩みながら往っただろうから・・・。
さて、期待の零戦飛行シーンや戦闘シーン(一方的に敵機に機銃掃射されるだけですが・・・)は、いかにも金がかかっていないといった感じで、合成した敵機の動きの不自然なこと(笑)まぁ仕方がないですかね。思ったより零戦が登場する場面や飛行シーンは多かったが、操縦席ではカメラアングルが常に正面に固定されているので、ちょっと物足りなかった。
この映画に対する評は必ずしも良いとは言えないが、個人的には単純に楽しめたので良かったと思いますよ。エンディングも爽やかでした。
現代の子供たちに、まず知ってもらうには、良い映画かも知れませんね。