何かと戦っているカケル。
体が欠けても誰かを助けるカケル。
誰にもわかんなくていい……でも……ほんとは……。
一見自己犠牲的で義侠心のあるカケルだが
実の所、彼には等身大の自分自身を直視する心が欠けている。
だから彼自身の代わりに彼を大事にしてくれるヤマキに出会えたのは幸福なことで
ヤマキを通してカケルが自己認識を改めることができたのはとてもとても幸福なこと。
カケルはヒーローだけどヒロインで
ヤマキはカケルのヒーロー。
一方でカケルの無鉄砲さに救われる人がいる描写もあり
そういう少年性を肯定する作者の視点は優しい。
「世界の謎」はその全てが、明瞭に理詰めで説明されることはなく
ヤマキの解釈にも飛躍がある。
劇中でカケル自身が言う通り、"イメージ"や"たとえ"でしかない。
それでもそこに意味を見い出して
互いを特別と認め合う様にはBLらしい心の交流がある。