1巻目がプロローグ、2巻目で登場人物の配置が終わり、
3巻で心理描写がピークに達し、
理想の展開を迎えた「君のナイフ」が4巻目に。
昨年話題になった某巨人マンガの荒削りな作風と違って、
絵柄もキャラクターの心理描写も、そして襲撃シーンも
緻密な小手川ワールドが、更に本領を発揮しつつあります。
素晴らしいのはここに至ってもう一度1巻から見直すと
ちょっとした生活感や効果音にまで、作品を支える役割が
与えられている事に気がつく事。
今までの作品にみられた、すこしギャグ漫画っぽい描写は
本作では非常に慎重に抑えられており、登場キャラクターの
頭の良さと相まって、上質なミステリー小説や海外ドラマ
の世界に浸っているような感覚に見舞われます。
派手さは少ないですが、切っ先が鋭くなった「君のナイフ」は
読み手の心に重い痛みを与えつつ物語が進んで行くようです。
続巻もこのペースとクオリティを期待しています。