イシノアヤさんの初コミックスです。
表紙の雰囲気に惹かれて購入した覚えがあります。
短編作品の詰め合わせ本で、同人誌の再録もあります。
デビュー以前〜初期の作品で、画風が今よりこちゃっとした印象があります。
また、時間を置いて描かれたオムニバス形式のものもあるので、初めは中々人物の見分けが付きにくく、そのため何度も読み返しました。
しかし不思議と飽きることがなく、寧ろ読むほどに作品に深みがでるような気がしました。
何気ない会話や所作が詩的な空間を作っていたり、
淋しさや空虚やあたたかい愛なんかを、人物たちが滞りなく身に付けて生きていたり、
言葉も絵もアーティスティックなのに妙に人間的だったり、
そんなふうな、言葉で著しにくいような様々な魅力に溢れていて、キャラを理解してからも何度も読み返しました。
絵も見る度好きになって、一コマごとに目を凝らして読みました。とても描き込まれています。
多分今まで一番読んだBLです。
なにか静かな映像をみるように、世界観に浸ることができる一冊です。
BLとして商業向きではないような様相ではありますが、私はそこもまた好きです。
時間にゆとりのある時、或いは生活に安らぎが欲しいときなど、ゆったり読むのにオススメします。