バルセロナ五輪、アトランタ五輪で連続でメダルを獲得した有森裕子、
世界選手権で金メダルを獲得した鈴木博美、そしてシドニー五輪で金メダル
を獲得した高橋尚子を育て上げた日本マラソン界きっての名将である筆者の
メッセージが込められた本である。
小出監督は、大学卒業後は、千葉県内の高校の体育教諭として勤務していた
こともあり、その頃からインターハイ等の全国大会で優勝に導くなど、
手腕を発揮していた。その後、実業団の監督になってからは有森選手、鈴木選手
といった世界大会のメダリストを育て上げた経験もあるのだが、本書の大部分は、
「高橋尚子選手」への記述に充てられている。
また、本書は高橋選手が金メダルを獲得したシドニー五輪直前に書かれたもので
あることを考えると、当時の高橋選手と、高橋選手を育て上げたことに対する自信と
誇りが感じられる本である。
テレビで拝見した姿から豪快なイメージを抱いていたが、本書を読むと、選手の
ことを細かく観察し、緻密に練習計画や食事メニューを作っていることがよくわかる。
一流の流儀が詰まっているといってもいいだろう。
日本マラソン界の名将が、高橋選手とう自慢の「作品」を作り上げた時のメッセージである。