CGに連載されていた「名車の残像」が、やっと本の形になりました。文章を担当される永島譲二氏は、前作「ヨーロッパ自動車人生活」でも見せていた筆の冴えをここでもふるっておられ、文章を読みながら思わずにんまりすることもしばしば。単にデザインや技術面の考察にとどまらず、軽妙でありながら暖かみを感じさせる世相や人間への視線は、なかなか得難いものがあります。
ところで、この本の編集者としては「写真」にこだわりたく、結果として高価な本になったようですが、永島氏の文章とのバランスで言えば、もっと気軽に読める形でもよかったのではないでしょうか。(なお、高価な本であり、外箱は立派ですが、肝心の本編は「CG抜き刷り版」と言った感じでさほど高級感は感じません。印刷には金がかかっているのでしょうが‥。)
もう一点、かように力こぶを入れて制作したはずの本の、実質1ページ目のキャプションから誤植というのはいただけません。(V型6気筒DOHC「32」バルブって‥。)
永島氏のためには5つ星を差し上げたいところですが、ちぐはぐさ故、星3つとさせていただきます。