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30 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
戦略のエッセンスをコンパクトに解説した入門書,
By 不肖の戦略研究者 (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 名著で学ぶ戦争論(日経ビジネス人文庫) (文庫)
本書は、ヘロドトス、孫子、マキャヴェリからクラウゼヴィッツ、リデルハートに至るまで、国家戦略・軍事戦略に関する人類の遺産というべき名著を中心に必読文献を50点厳選して、ビジネスマンなどの一般読者のために分かりやすく解説した入門書です。本書のは以下のような6部構成になっています。 ・第1部「古典に学ぶ軍事戦略」では、ヘロドトス、トゥキディデス、孫子、トルストイなどの古典が紹介されています。 ・第2部「クラウゼヴィッツ『戦争論』に学ぶ」では、クラウゼヴィッツの著作やその解説本、さらには、戦争研究の世界的泰斗のマイケル・ハワードの著作などが紹介されています。 ・第3部「戦争の哲学に学ぶ」では、毛沢東やマルクス、エンゲルス、カントなどの著作が紹介されています。 ・第4部「システムとしての戦略論」では、フラー、リデルハート、マハン、コルベット、ドゥーエといった20世紀を代表する戦略家の著作が紹介されています。 ・第5部「国家と戦争の関係から学ぶ」では、デルブリュック、リッターなどのドイツを代表する戦争研究者の著作を中心に紹介されています。 ・第6部「現代の戦略論」では、ルトワック、キッシンジャー、クレフェルト、マーレーなど、現代の戦略論を考える上での必読書が紹介されています。 本書は、高度な内容を扱いながらも、初心者のために極めて平易な文体で書かれているので、国家戦略や軍事戦略のエッセンスを手っ取り早く学びたい人にとって最適な入門書だと思います。また、一般のビジネスマンにとっても、経営戦略を考える上のヒントを多く含んでいると思います。 価格の点も新書ということもあり、低く抑えられており、内容の豊富さを考えるとかなりの「お得感」があると思います。
24 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
気軽に買える必読文献集,
By
レビュー対象商品: 名著で学ぶ戦争論(日経ビジネス人文庫) (文庫)
本書は、戦略研究の権威である石津朋之氏と、若手研究者である永末聡氏、塚本勝也氏、中島浩貴氏計4名による「戦争や戦略を理解するために最も有益だと思われる名著」50冊の文献紹介集となっている。目次を見れば、戦争や戦略を研究しようとする者にとっては気軽な入門書ではないことがわかる。挙げられた文献のレベルは欧米の軍事研究の教科書クラスであり、和訳されていないものも多く、その複雑な内容を頭に入れておかねばならない基本文献ばかりだからである(日本の中でこの文献を使いこなして論文を書けるのは残念ながら僅かな人数しかいないのではないか)。 その文献の多くがクラウゼヴィッツの「戦争論」を意識して書かれている。それはクラウゼヴィッツが稀有の戦略思想家であると同時に、欧米の一流の研究者が過去の軍事思想の連続した積み重ねの上に、現在の軍事思想が連なり、また未来の軍事思想の萌芽が眠っていると考えているからでもある。 例えば、本書でも触れられているアザー・ガットは軍事の歴史も広い社会の枠組みの中にあり戦争や軍事思想の変化が宗教や経済、哲学の歴史的な変化と関連していると言う立場で論じている(ユニークなことにロマン主義とクラウゼヴィッツの思想を関連づけて論じさえする)。 すなわち、過去の軍事思想を様々な要因から断絶し、ただ知識を羅列しているだけで、総体性や連続性を省みない態度では知的に得るものは少ないとの立場にあるといえる。この立場の違いが欧米とこれまでの日本の軍事に対する研究レベルの差となっているのではないか。 その視点で本書を見ると、大まかな全体の流れは適切であっても、第1部の「甲陽軍鑑」や「正史三国志」等はいかにもとってつけたような感が有り、代わりにモーリス・ド・サックス「我が幻想」やアダム・スミス「国富論」等を入れたほうが本書にとって一貫性が有ったのではないかとも思う。 いずれにせよ本書は、必読文献を知るための必読文献であり、欧米の研究レベルで、欧米の研究者の軍事思想に対する立場に立った文献集である。新書で800円というパッケージは極めて良心的である。一読を薦める。そしてさらに本書で挙げられた文献を読み進める事で軍事に対する研究が幅広い教養に連なるとの感覚が得られるのではないかとも思う。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
素晴らしい,
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レビュー対象商品: 名著で学ぶ戦争論(日経ビジネス人文庫) (文庫)
非常に簡潔な読書ガイドであるが取り上げられている50冊は確かに必読といえるもの。優れた著作はその周辺、関連の読書欲をかきたたせる、が私の読書の判断基準だが、本書はまさにそれ(読書ガイドなので当たり前だが)それにしても。取り上げられている著作に、いかに未訳が多く、翻訳があっても絶版が多いことか。 戦争と戦略に関する日本の知的好奇心とレベルの低さは目を覆うばかり。 どこかのアホな国にミサイル叩き込まれないと、本当にダメなんちゃうか?、と呼吸困難になるほど嘆息する。
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