いわゆる神代から昭和8年まで、記紀の挿話や主な歴史的場面を、代表的な画家の作品に解説を付した歴史書です。
天照大御神から仁徳天皇までは、日本の建国を記紀から題材を取って描いているのですが、この部分が本書の価値を高く保っていると考えます。そこには日本を極限まで遡った原点、即ち日本人が心の拠り所となすべき『徳を以て世を治める』姿勢が美しく描かれているからです。
以降、この精神に特に則った天皇・皇族や、施政者、貴族、僧侶、学者、武士と家族、そして軍人達が、美しくも迫力の或る絵画で描かれています。ごちゃごちゃと大小様々な文字が並ぶあの日本史の教科書に拒否反応を起こした人は、本書を眺めるだけでもしてみて下さい。日本史の断片を視覚から知る事ができます。さらに解説を読んで日本人の心を知り、人生に活かすのが如何に清々しい事かを悟るでしょう。
本書の"位置づけ"は多様な解釈があるでしょうが、監修者の小堀桂一郎氏は、本書を『・・どこまでも歴史書である。』としています。