40年以上前、クラシックを聞き始めたころからの、私にとっての導きの本であった。かつてはこの評価どおり作曲家や曲のよしあしを判断していたものだ。吉田氏も書いているが、これを書いたときと、後年に追記したときとでは評価は変わっており、フォーレの晩年の(あのすばらしい)室内楽群、ブルックナーの交響曲(8、9番)、マーラーの9番など追加しているだろうし、またサンサーンスの評価なども、ここではボロ○ソであるが、今はもう少し高く評価しているのではないだろうか。
大きな不満はどなたかも言っているように、ディスコグラフィーを欠いていること。たとえ今となっては古くても、当時のものを記録として載せるべきであると思う。それ自身に寸評が載っていて、面白い読み物であった。これが今となってはふるいからといってきるのは、氏がこれまで書いてきたレコード評も古いといって削るようなものではないだろうか。