著者は精神科医らしく、マスコミにもたまに出ている方のようで
語り口が大変ソフトでわかりやすいです。
睡眠のメカニズム、不調のパターンなどが豊富な実例と共に紹介されます。
まず最初に説明されるのが「誰でも睡眠には大なり小なり不満を持っている」ということ。
加齢と共に睡眠の時間も短く、質も低くなるということはどの本でも書いていることです。
そこに必要以上に神経質になる必要はないということでしょうか。
こうしたことに代表されるように、よい睡眠を得る為には
「執着しないこと」「努力しない(耐えない)こと」と述べています。
それらの執着や努力は「何故眠れない→眠れないから活動が下がる→眠れない」
という負のループを招きやすいといいます。目が覚めたらおきる、
寝れないなら無理に寝床に入り続けない、そういうアプローチも紹介されます。
基本はやはり朝一番の光(2500ルクス以上)を浴びて、そこから14〜16時間後の睡眠を促す
基本生活リズムを獲得することが大事だそうですが、不眠にも「うつ」などの原因も様々で、
薬を使った治療法も紹介しています。睡眠薬やメラトニンについての解説もあります。
そしてここでも、自分のためにも外来で医師に説明するためにも「睡眠の記録」
をとることを勧めています。
著者のいうとおり、よい睡眠にはなにより「心の余裕」が欠かせないと私も実感します。
自分に最低限の心の余裕がある(できた)と自覚する人には有益な書になりそうです。