街でもらったレシートや、診察券、登山用品のカタログなど何でもデータモデリングにしてしまうという本です。全部で50例をやさしく解説してあります。データベース設計が何かとっつきにくいと感じている初心者の方にこそお薦めします。
もちろん難しい例題もあります。難易度が表示されていますので、まずは難易度低のものを読むだけでなく手を動かして実際にやると、必ず実力がアップします。昔はこういう作業を実際に行って分析・設計能力を高めたのだと若い頃を思い出しました。
最後の例題として、「データモデル」自体をデータモデルで表現されている(自己記述)のに驚きました。
著者は日本でデータ中心手法(DOA)を「作った」方です。データモデルはTH法という書法で書かれていますが、簡単に読み取れます。他の流派に馴染んだ方でもUMLしか知らない方でも違和感なく理解出来るはずです。細かいところは気にせず読み進めば、自然とデータモデルの本質が理解出来る良い本です。トップダウンアプローチばかりやっている中上級者の方も基本を考え直すきっかけになるかも知れません。
これで、TH法に興味を持たれた方には、同じ著者の「データ中心システム入門(オーム社)」をお薦めします。