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名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 (中公文庫)
 
 

名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 (中公文庫) [文庫]

升田 幸三
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「名人に香車を引いて勝つ」と物差しの裏に書き遺して家を出た少年期、広島での放浪生活、大阪の木見八段への入門、終生のライバル大山康晴との出会い、阪田三吉の思い出、宿敵・木村名人との激戦、「陣屋事件」の真相、そして悲願の成就。不世出の将棋名人が自ら語る、波瀾万丈の半生記。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

升田 幸三
大正8年、広島生まれ。十四歳で家を出、木見金治郎名人に入門する。昭和27年、木村義雄名人を破り王将位獲得。昭和31年には大山康晴名人に対し「名人に香車を引いて勝つ」という将棋史上空前絶後の記録を残す。昭和32年、名人位を獲得し、史上初の三冠達成。ライバル大山との数々の名勝負をとおして「大山升田時代」と呼ばれる一時代を築く一方で、「新手一生」を掲げ常識を覆す独創的な新定跡を次々と創作していった。平成3年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 356ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2003/08)
  • ISBN-10: 412204247X
  • ISBN-13: 978-4122042476
  • 発売日: 2003/08
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TaroTaro トップ500レビュアー
形式:文庫
本人もあとがきで書いて(言って?)いるが、升田幸三の「おしゃべり」をまとめた自伝。

風貌と見事なまでにマッチした語り口。強烈な自尊心、嫉妬、子供のような無邪気な喜び方、著者の現役時代を知らないわたしでも、当時棋界随一の人気を持つ棋士だったということが理解できるほど強烈で魅力溢れるキャラクターだ。

わたしは、素人以下のヘボ将棋なので、掲載されている棋譜の凄さがまったく理解できないのだが、そんなことはまったく関係なく、一人の男の自伝として無類のおもしろさを持つ一冊だった。

一つ一つのエピソードが印象に残ったのだが、もっとも驚いたのは223p〜229pに書かれている「GHQ高官の度肝を抜く」だった。このエピソード自体は、「月下の棋士」というマンガで知っていたのだが、あまりにも出来すぎな話だったので原作者の想像の産物だと思い込んでいた。だが、実際にあった出来事だったと知って本当に驚いた。

GHQから「日本の将棋は取った相手の駒を自分の兵隊として使用するので、これは捕虜の虐待ではないか」と問われた升田は次のように反論する。

「冗談をいわれては困る。チェスで取った駒をつかわんのこそ、捕虜の虐殺である。そこへ行くと日本の将棋は、捕虜を虐待も虐殺もしない。常に全部の駒が生きておる。これは能力を尊重し、それぞれに仕事場を与えようという思想である。しかも敵から見方に移ってきても、金は金、飛車は飛車と元の官位のままで仕事をさせる。これこそ本当の民主主義ではないか」

格好良すぎるぞ。升田幸三!
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
本書で特に印象に残った箇所が2つあります。

一つ目は「集中心を持て。何事にも当面の仕事に全力を集中せよ」ということを悟ってから急激に将棋の腕が上がっていった、ということ。

何気なく書かれていますが、私はこのくだりを読んで「集中する」ということの大切さにハッと気づかされました。

二つ目は有名なGHQ高官とのやり取りです。言ってることが滅茶苦茶なんですね(笑)でもその正直さと、揺るぎない哲学を持っていることがアメリカ人にも伝わって、尊敬されたのでしょう。若い私には敗戦当時の状況というのは想像も出来ませんが、負けた相手国の高官にこれだけの大言を吐ける度胸がある人物はなかなかいないのではないでしょうか。

破天荒で正直で、読んでてとても面白い自伝でした。子供のころに描いた「名人に香車を引いて勝つ」というとてつもない夢を叶えた著者の強さは、その正直さにあったように思われます。実は私、升田幸三という人をよく知らずに買ったのですが、一気にファンになりました。

将棋のことがまったくわからない人にはちょっとつまらないかもしれませんが、逆に少しでも将棋、将棋界についてを知識があれば楽しく読めると思います。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 道奥太郎 トップ100レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
タイトルにあるとおり、名人(木村義雄名人、大山康晴名人)に
香車を引いて指し、大山名人には勝ってしまった、升田幸三の自伝です。

彼は大正七年に広島県の田舎で生まれ
ひょんなことから将棋指しになりますが、その生涯は波乱の連続です。
家出して大阪の棋士の弟子になり、集中することに目覚めて強くなる。
仇敵木村名人との初対決に敗れ、徴兵されて九死に一生を得る。
生還後、木村名人に雪辱を果たすも、大山名人に一敗地にまみれる。
そしてクライマックス。名人に香車を引いて勝ち、自身も名人になる。

それぞれの模様が、筆者独特の軽妙な語り口でつづられています。
「ほら吹き升田」の異名があったそうで、どこまでが本当か分かりませんが
升田さんが名人に香車を引いたこと、名人になったことは事実です。
いずれにせよ、物語としてとても面白く、どんどん読み進められました。

将棋を指す方には、特におすすめの本です。
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最近のカスタマーレビュー
棋譜までついてる 面白さ満点!
とにもかくにもおもしろいです。... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: サラリーマン銀太郎
例えるなら将棋界の名将とでもいうべき男。升田幸三。
 「森下システム」。
近年になって生み出された将棋の戦術の一つ。森下卓という棋士が考案したためこの名がつけられた。... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: あすか(アス´⊙◞⊱◟⊙`)
痛快!豪傑の自伝
いや〜、恐れ入りました。
こんな豪傑が将棋界にいたんですね。... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: どぜう
GHQに香車を引いた男
羽生さんが名人位を防衛しました。おめでとうございます。郷田九段も好きなのですがやはり
羽生さんの壁は厚かったようです。... 続きを読む
投稿日: 2009/7/1 投稿者: 至高の豚
面白すぎる自伝 巧みな語り口がぐぐーーっと読み手を引き込む
無学であっても、高い志があり、目の前の現実と闘って知恵を獲得しながら努力を積み重ねていくと、この社会では上へ上へとのぼっていくことができるのだ。そんなふうに夢を与... 続きを読む
投稿日: 2005/10/26 投稿者: ひかりごけ
升田、最高!!!
やはり升田幸三の書物の中で、一番の本だと思います!生き様がすごくわかりやすく、教訓めいたものもなく、アッと言う間に読み終えました。奥の深い本です。将棋をされない方... 続きを読む
投稿日: 2005/2/6 投稿者: にゃあご
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