ナチの迫害を逃れて第二次大戦前後の10年をケニアで過ごしたユダヤ人一家の話。夫は、アフリカ移住早々病気になったところをアフリカ人の手伝い人に救ってもらったことがきっかけで、アフリカ人にフレンドリーなつきあいをしようとする。一足遅れてアフリカについた妻と娘。娘レギーナは、持ち前の柔軟な性格から、ケニアにも少し成長してから入るイギリス経営の寄宿舎制女学校にもなんなく馴染んでいく。一方、ドイツの社交界に馴染んでいる妻は、あまりの環境の違いに耐えられない。ドイツでも使用人を使い慣れていた妻は、アフリカ人の手伝い人に、厳しい態度をとる。
この妻は、親がナチに殺されたと知った日から、態度を一変する。
戦争が終わったとき、夫と妻の生き方は、初めのころに想定していたものとは、違うものになったいた。理想を追求したい性格からか、専門職を持つ強みか、連合軍に入り‘よそ者’としての哀しみを知ったせいか、迫害を受けた自国の将来に賭けて戻ろうと考える夫。‘よそ者’としての扱いがどういうものなのかは、娘の寄宿舎制女学校の教育方針からも伺える。
親を殺した国の地など2度と踏みたくないと亡命先のケニアに残ろうとする妻。ふたりが離別を決意しようとした際に、まるで天からのプレゼントのようにある事件が起きて、ふたりを結びつける。このあるプレゼントは、現地のかたには失礼からもしれないが、アフリカらしくてよい。
娘レギーナの笑顔は、重いテーマを、和らげてくれる。寄宿舎制女学校の校長さえも、この娘の笑顔には勝てない。
子どもにも鑑賞して欲しいよい映画なのだが、ヨーロッパ映画によくあるように、性的描写が出てくる。性的描写に対する衝撃は個人差があると思うので、ぜひ、周りの大人が鑑賞してみて、子どもに鑑賞させることの是非を判断してもらいたい。この点からも、DVDは、繰り返し鑑賞できるので、便利である。