正直、これまでの世界がある人物の茶番(らしい)と判明した時点で、バトルシーンを見ても、
「この人達何で戦ってるんだろう」
としか思えませんでした。
あの人がさっさと自分の本意を言えばいいだけの事なのに。
今考えれば分かります。
原作者がバトルシーンを入れたかっただけなんですね。
素晴らしいのは音楽だけです。
(採点の星は、音楽全般とほんの一部の文章表現のためだけにあります。)
「真実は、本当に暴露されなければならないものなのか」を問いたかったら、
もっと表現のしようがあった筈です。
何もここまで読者を不快にする必要はありませんでした。
「ひぐらし」から気になっていた、時代・人物設定に即した描写ができてないこと、細かい謎の真相の非提示、「お前ら黙って俺の書く物語を読んでりゃいーんだよ」(「礼」の冒頭の詩)的発言・・・あらゆる違和感が積もり積もった末の、この低評価であることを、原作者サイドは真摯に受け止めた方がいいです。
プレイした人の以後の作品への購買意欲を、確実にくじいてますから。
追記(2012.3)
私は女性で恋愛経験もありますが、想い人に忘れられ絶望したことが何故、自分の恩人や庇ってくれた人達をもゲーム感覚で次々に惨殺する結末につながるのか、全く理解できませんでした。
「死んだふりじゃダメなの?」
「そもそもプロポーズを受けてもいいと思うほどの別の相手がいるのに、何で昔の想い人に『人が死ぬのはお前のせい』とか『分かってほしい』とかしつこく絡むの? よりを戻したいならはっきりそう言いなよ」
「というか人が死ぬのは、銃と弾を他人の手の届くところに放置して、爆弾の秘密までペラペラしゃべった貴方にむしろ責任があるのでは?」
「それから、惨劇を計画する前に今の相手に自分の真実を『分かってほしくて』思い切って説明するとか、そーいう努力はしたの? そんな記述一切見当たらなかったんだけど」
等の疑問に答えてくれそうな表現を、作中で遂に見つけることができなかったからです。
もっと端的に言えば、「動機が大事」と言いながら、絶望・出生の秘密を知った後から殺人計画までに至る過程や心理描写を作者が完全に怠っていたからです。
とは言うものの、心情的に全く想像する気になれず、黒幕やそれに同情する人達には一切共感できなかったのですが。
そもそも自分を気遣ってくれた人の命を、自身を無視した想い人よりも軽く扱える価値観が納得できる筈もありません。
真相を隠すために、自分が陰で批判している連中と一緒になって、死者はおろか、必死に生きている人の名誉や人間性まで積極的に作り話で貶める事を「正義」と言いたげな書きぶりも大いに疑問です。
普通はそういう行為をたしなめるか、誹謗中傷された人間を弁護するか、アングラの噂話として一切無視するかのどれかだと思うのですが。
それから、原作者の発言。前作同様「斜め上の理由で大量殺人を行う女性(と言うより本作では「殺人に手を染めた」者2名、「助けを呼ばず人を見殺しにした」者2名、「殺人をも是とする妄想に取り憑かれた」者2名とニンゲン側の女性キャラの異常率が半端なく高いです)」「児童を含む女性への虐待シーン」「母としては言動に問題の多い女性」を出しておきながら、やたら「女性に人気」を強調する発言。
また、一度も真相を推理しなかった人間などなかったろうに、作品に不満を持った読者を「愛が無い」「屈服した」等様々な場で一方的に罵倒・侮辱する態度。
どれも読んでて余りいい気はしませんでした。
しかし、氏の作品にはこのまま消えるには惜しまれるものがあるのも確かですので、公での発言は控える代わり、後発の作品で大勢を唸らせ、評価を覆せるよう精進されます事を心より願いながら、レビューを締めさせて頂きたいと思います。