私が敬愛する銀魂同人作家、吾可子(あかこ)さん初作品集をご紹介させていただきます。
<収録作品(2005〜2008年発表)>
万事屋・攘夷志士中心…「流星群」「遠い日の花火」「涯の風景」
真選組初期設定…「目隠し鬼」
真選組中心…「仇を恩(前・後編)」「当世侍気質」「束に手」
書き下ろし…「家路(全8P)」
まず帯に書かれた「守りたい家族、かけがえのない仲間。」というフレーズがこの方の作品に共通したテーマを端的に表現していま
す。特定のカップリング描写の比重が高くなりがちの同人誌には珍しく、この方はそういった描写は控えめながら、万事屋・真選組
・攘夷組・その他の人物…と作品毎に中心人物を変えて紡がれる物語はさながら原作サイド・ストーリーの趣。どの作品に於いて
も人同士の繋がり・絆を非常に大切に描かれており、幅広い銀魂ファンに愛読いただける作品集だと思います。
独特のタッチで描かれる和テイスト濃い絵の個性、味わいある台詞回し等は決して派手さは無いものの、繰り返し読む程に愛着を
増すものばかり。本作品集収録作の中で最も好きなのが、お登勢と銀時との絆を描いた「遠い日の花火」。原作ファンには有名な二
人がお登勢の夫・辰五郎の墓で出会うシーンにて、銀時が交わした約束を彼自身どれだけ強く胸に秘め続けているかが伝わる好
短編。余り同人では焦点が当たらない関係だけに作品に出会えた時は嬉しくなり、作家様の原作と人物への強い愛情を感じました。
本作品には未収録ですが、吾可子さんは「春夏秋冬」をテーマにしたオールカラーの美麗な作品群を出される等、他作家作品では
味わえない素敵な感性をお持ちな方。まずはこの作品集で吾可子さんの世界にどっぷり浸かって頂きたい。BL描写等に抵抗のあ
る原作ファンの方でも安心して読める、心温まる作品集としてお薦めです。