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合理的市場という神話 ―リスク、報酬、幻想をめぐるウォール街の歴史
 
 

合理的市場という神話 ―リスク、報酬、幻想をめぐるウォール街の歴史 [単行本]

ジャスティン・フォックス , 遠藤 真美
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

ウォール街を支える効率的市場理論は、いかに発展し、限界を露呈したのか。
20世紀初頭のフィッシャーから始まる理論が、象牙の塔から出発し実務の
世界へと融合していく100年の歴史。

内容(「BOOK」データベースより)

合理的市場理論はどのように発展し、神話となり、そして限界を露呈したのか。金融市場の発展を支えた理論の波乱の道のりを描く。

登録情報

  • 単行本: 508ページ
  • 出版社: 東洋経済新報社 (2010/9/23)
  • ISBN-10: 4492654364
  • ISBN-13: 978-4492654361
  • 発売日: 2010/9/23
  • 商品の寸法: 19.6 x 14.2 x 3.3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Max-T トップ1000レビュアー
まだ誰もレビューを書いていないし、売れ行きもそこそこに止まっているようだが、この本は優れ本だ。効率的市場仮説というファイナンス理論、現代投資理論のベースにある仮説が、いかにそれがあたかも現実の市場そのものであると考えるような強力なイデオロギーに成長し、そして崩壊したかを、ファイナンス理論の思想史として描いている。もっとも「崩壊」を認めていない流派も根強いが。

しかも著者は金融・投資分野を専門にしてはいるが、ジャーナリストだ。その豊富な学識に感嘆する。日本にはこの分野にこれだけの学識、知見を持ったジャーナリストはいない。ジャーナリストの書いたものだけあって、高度な学説論を分かりやすく、面白く描いている。
とは言うものの、本書を読みこなすには、例えばバートン・マルキールの「ウォール街のランダムウォカー」ぐらいは下地として読了しておく必要があろう。だからそういう下地のない読者にはやはり難解だろう。

マルキール先生の「ランダムウォーカー」も昔の版では、効率的市場仮説を堂々と強調していたが、最近の版はその点がかなりトーンダウンしている。その結果、論理的な一貫性が損なわれ、継ぎ接ぎ的なアラが目につく。
そう感じた読者は、是非本書を読まれるといいだろう。すっきりする。

本書を読むと米国はやはり金融と投資の国だと改めて感じさせられる。その分野で莫大な研究、調査が積み重ねられて来た。飛躍的な進歩と大失敗が激しく興亡する世界が展開しているわけだ。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By たけ VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
アメリカの金融市場は果たして効率的かという疑問を巡る経済学やファイナンス理論の変遷をまとめたもの。効率的市場仮説は、ながらく支配的な仮説だったけれど、それは仮説が正しいというよりも、そう考えると説明しやすい現象があること、何よりエレガントな数式で金融市場を表せるため反論が難しかったことによるのだと思う。CEOの巨額の報酬もこれにより正当化されてきた。しかし、説明がつかない現象があったことも事実で、その典型は数年前のいわゆるリーマンショックということになる。実際、行動経済学を筆頭に市場は効率的でも合理的でもないと仮定するモデルも登場し、それなりの説得力をもってきている。ただし、数式で表すのが難しいということもあって、効率的市場仮説を排除するまでにはなっていない。将来は、両者を統合する仮説やモデルが登場するかもしれない。そう考えて読むのもよいし、経済学史として読むのもおもしろい。ただ、読み物として書かれているものの、内容はかなり高度で、経済学を少しかじったくらいのぼくでは、理解できない箇所が多々あった。だからこそ、読んでよかったと思う本である。勉強にはなるけれど、心の準備をしてから読み始めることが必要だ。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By MET
サブプライム問題以降、新古典派的な市場一本槍の理論への対抗の書は多い。
ただ、市場の有用性に変わるものはなく、結局は市場の失敗をどれだけ抑えるかということに尽きよう。

チャーチル曰く、
実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。
これと同じことは市場に言えよう。

結局この本でも、経済学者が打ち立てた市場の完全な合理性という前提に対してのこれまで投げかけられてきた疑問と議論を手際よくまとめているが、筆者も言うように現在市場でついている価格以上の指標は見つからない。市場がつかえないという議論も出来ない。ただ、1990、2000に活躍した市場万能主義者たちもその比を認めて現実に対応してきている道筋がよくわかる。

ファイナンスはまだ若い学問であり、急速に進歩している生物であることがよくわかる良書。
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