本書では特に、文字史料以前の旧石器から弥生時代までの日本列島のダイナミックな歴史像が展開する。
人類の到来、旧石器の使用、縄文から弥生への発展、そして生産の増大による「クニ」、現代につながる文明の発展が取り扱われる。旧石器ねつ造事件以降の考古学に基づく最新の成果がまとめられている。北海道や南島にも目が向けられ、バランスのとれた視点である。
また、近年話題の年代測定法の進展に基づく弥生年代論といってホットなトピックも論じられている。
関係資料館・博物館や史跡一覧が充実しており、興味を持てば実際に訪ねることができる。そしてそれらの遺跡を守り、伝えていかねばならないというメッセージが本書の端々から伝わってくる。