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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
誠実な、職人ような仕事ぶり,
By omr (東京都大田区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 史実を歩く (文春新書) (新書)
吉村氏がこれまで小説の取材を行ってきた際のこぼれ話を集めたものです。いくつかのエピソードが心に残るとともに、氏の小説、ひいては歴史というものに向き合う真摯さが伝わってきます。高野長英はその逃亡生活を終え(処刑)、それと期をひとつにするように、12歳の娘は遊郭に売られてしまいます。彼女は火災で亡くなりますが、そのお墓を氏は探索、しかしあては獏とし見つかりません。桜田門外ノ変で井伊直弼を討った17人のうち、水戸藩士2人は生き残り、天寿を全うしています。(水戸藩士リーダー格の関が捕らわれるまでの逃亡跡を追った調査も心に残ります。なお、氏の井伊大老に対する評価は世間のものからは相対的に高くこの点も興味深い)。また、刑務所の取材で出会う、引退後も服役者のことは例え家族にも言外しません、と言った老刑務官の凛とした姿も心象に残ります。 あくまで具体的に、丹念に取材を重ね、そこで得られた事実を作家の目を通して印象的に仕上げていく、誠実な職人のような仕事ぶりが目に浮かぶようです。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
吉村史伝の舞台裏,
By
レビュー対象商品: 史実を歩く (文春文庫) (文庫)
歴史小説の名作を数々生み出した吉村昭氏が、資料探索の苦労や面白さ、秘められたエピソード、失敗談など、いわば作品の余滴ないしは余禄ともいうべき「副産物」をエッセーに託して語ったもの。各エッセーはそれぞれ個別の作品と対応関係にあり、採り上げられた作品を読んだ後に本書の対応部分を読むと作品理解が一層深まるはず。個人的には、かつて一読して感銘を受けた『生麦事件』のいわば「現場検証」プロセスを書き記した「生麦事件の調査」が印象に残った。(真犯人は誰か、検事も顔負けの捜査能力!)吉村作品を深く味わうための好適の一書としてお薦めしたい。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
吉村史伝の舞台裏,
By
レビュー対象商品: 史実を歩く (文春新書) (新書)
歴史小説の名作を数々生み出した吉村昭氏が、資料探索の苦労や面白さ、秘められたエピソード、失敗談など、いわば作品の余滴ないしは余禄ともいうべき「副産物」をエッセーに託して語ったもの。各エッセーはそれぞれ個別の作品と対応関係にあり、採り上げられた作品を読んだ後に本書の対応部分を読むと作品理解が一層深まるはず。個人的には、かつて一読して感銘を受けた『生麦事件』のいわば「現場検証」プロセスを書き記した「生麦事件の調査」が印象に残った。(真犯人は誰か、検事も顔負けの捜査能力!)吉村作品を深く味わうための好適の一書としてお薦めしたい。
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