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最も参考になったカスタマーレビュー
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
新しい肖像,
By 裏千家 "又閑流" (埼玉県上尾市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 史伝 後鳥羽院 (単行本)
色々な後鳥羽院の本を読んできましたが、これは新しい院の顔が見えてきます。新古今、定家ファンにも必読の書でも 有ります。史伝との表題に相応しい作品です。 目崎先生他の著作も読んでいますが、これは力作です。
5つ星のうち 4.0
同時代の視点からの後鳥羽院像,
By 我善坊 (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 史伝 後鳥羽院 (単行本)
後鳥羽院は大変興味深い人物である。多芸は祖父・後白河院譲りのようで、祖父より遥かに高尚な趣味人であった。その代り政治力においてはしたたかな祖父には全く敵わない。その結果朝廷を軸とした古代日本の主権を、新興武家勢力に完全に明け渡すことになる、その最後の天皇氏の長(「治天」)であった。 著者は極力同時代の視点に戻って後鳥羽像を再現しようと努めている。後鳥羽寄りとはいえバランスを失せず、豊富な史料を駆使してこの時代についていくつか新しい見方も紹介している。 保元、平治、源平の争乱は謂わば「予選」で、承久の乱こそが「決選」であったという見方は十分に説得力がある。晩年の頼朝が朝廷寄りに傾いていたという指摘も検討の価値があり、それであれば河内源氏の主権は実朝を待たずとも、頼朝の時代に既に形骸化していたことになる。 著者は1945年の東大国史学科卒で、平泉澄の門下ということになるが、皇国史観の呪縛は全く感じられない。おそらく平泉を反面教師として研鑽を積んできたのであろう。著者の後輩たちにいまだに皇国史観の尾'骨を残す「学者」が見受けられる中、著者は出色の歴史家であったと評価すべきであろう。
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