この本の良いところ
さすが現場の教師の本だけあって、今、教育現場で起こっている問題点が鮮明に描き出されているところ。特に、第3章の市場主義の問題や、第4章の管理の問題は、なるほどと思わせる記述があった。
この本のど素人なところ(作者がプロ教師を名乗っているので、あえてこの表現にした)
1就職に関することについて
(ア)フリーターやニートについて本人の責任を強調しすぎる。p200以下のように企業の変化が主原因のはずである(企業がフリーターとして雇うのが悪い。また、早期離職者も本人だけでなく労働環境を整えない企業側にも責任があるはずだがこの本では指摘できていない)。
(イ)学校の教育課程を変える(たとえばデュアルシステム)にしても就職できない人が出て来得るし、首尾よく就職してもニートにならないとは限らない(突然解雇される場合を想像せよ)ので、提言としては弱い。
(ウ)職業からする自分探しは悪くない(人事担当者側が求めているから(各種就職本参照))。むしろ、職業に偏りすぎていることが問題である(生徒自身が商品の側面を持つこと、業種研究、誰に雇われるかという観点からの指導、仕事以外の金の稼ぎ方(たとえば、株式投資)等も教えるべき)。
2体罰について
(ア)学校の先生と親はやはり違うので、拳骨や平手打ちは無条件で非難されるべきではないか(親にとったら、大事な子どもの頭や顔を叩かれたら、いくら子どもが悪かったとしてもかなわないだろう)。
(イ)p159の事例の解説。教師をかばいすぎ。「思う」や「理解できる」でかばえる事例ではない。
(ウ)体罰について不勉強。解説教育六法を見たり、インターネットで調べればそれなりの知見が得られるはずだが、この本では出せていない。
結論
良いところ星5つ、ど素人なところ星2つ、後者を重視して星3つ。