「ミスター神保町」とも呼ばれる(そう呼ばれるだけでも凄い!)
八木福次郎氏による古本エッセイ集です。
一話1ページで、主に近代文学や限定本に関するエッセイが
200編紹介されています。
文章は簡潔明瞭で、通勤のちょっとした合い間に読める手軽さがいい
(厚みのある単行本だが、重量も軽くていい!)のですが、
その一話一話に込められた知識や歴史は、
この著者ならではの厚みと深みを感じさせてくれます。
文学好きにもあまり知られていない秘話も多数収録されていて、
飽きることがありません。
この本に収録されていない文も多数あるようですので、
続刊が出るといいのですが・・・
最近は入門者向けに古本を紹介する本も数多く出ていますが、
100年以上に亘る古本業界の堆積に触れることができるという点で、
この本はちょっと別格的な存在だと思います。
ネットで古本を簡単に検索・入手できるようになったこの時代に、
神保町の古書店街を一軒ずつ見て回るのが好きという方にぜひお勧めします。