一言で説明すると、ブラタモリみたいな本。すごく面白い。
新書だけどオールカラーで写真や地図が読みやすい。著者は元々カメラライターとのことで、
そう言われてみれば確かに写真の使い方が絶妙。多すぎず少なすぎず、また一番みたいところを
きれいな写真で見せてくれている。
また学者の文章ではないので、ごくごく普通の「ブラタモファン」にはすごく読みやすい。
マニアックに走るでもないけれども、でも全く興味のない人向けでもない。暗渠や武蔵野台地に
ついての細かい説明はしないけれども、専門家しか興味のない部分に偏るでもない。
歴史と文化と地形と高低差。これをもって歩くだけで都内を営業で回るだけでもわくわくする。
この本が他の本と違うのは、扱う地域が広いこと。これは今までの「江戸・古地図ファン」の
裾野を広くするかもしれない。どうしてもこの手の本は昔から栄えている場所として
江戸城周辺・神田神保町・そして江戸川区墨田区荒川区などの下町ばかりを扱っていて、かつては
神奈川だったような城南地域などは地図からもはみ出していたりするのだが、この本では
等々力渓谷・野毛大塚古墳・荏原古墳群などの大田区世田谷区民向けの場所が詳しかったり
渋谷の真ん中のお城・渋谷城やとしまえんの中の豊島城などとにかく今ままでは「田舎」とされて
いた場所に力をいれてくれているのがすごい。中々類書では知ることができない地域が載っている
”ブラタモリ”ファン必携の本だと思う。