本格的な占星術の本を読んだのははじめてだった。
「占星術における天体とは、夜空に見える天体のことではありません。」という一節には驚いた。
占星術で問題にする「天体(太陽、月、金星、火星など。)」は目にはみえないエネルギー体としても存在し、それが人体を取り巻くエネルギー体(いわゆるオーラ)に働きかけ、結果としてその人の体質や性格、運命を決定付けるのだそうだ。
そして、題名にもなっている「リリス」という星の概念がおもしろかった。
この「リリス」という星は、やはり宇宙に存在するエネルギー体なのだが
他の惑星とはちがって、目に見える天体としては存在しない。
エネルギーとしてのみ存在するものらしい。
「リリス」のエネルギーとは、宇宙におけるマイナスのエネルギー。
リリスもまた、他の惑星同様に人間の形成に関わるのだが、それは闇の部分を司るのだそうだ。
「リリス」はユング心理学における2つの概念、生きることへの情熱「エロス」に対峙する、人を破滅へ駆り立てる情念としての「タナトス」を連想させる。
著者のマイアさんもお書きになっているように、人にも宇宙にも「光と闇」があるのだ。
たぶん、これまで表だってとりあげられてきた占星術は、「陽」の力しか見ていなかったのではないだろうか?
かくされていた「陰」の力をはじめてとりあげて解説した本書は、占星術の、或いは世界観の新しい地平をひらくものなのかもしれない。