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受けてみたフィンランドの教育
 
 

受けてみたフィンランドの教育 [単行本]

実川 真由 , 実川 元子
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

日本の中高一貫進学校に通う普通の女子高生が世界一の教育を体験した。塾もない。偏差値もない。なのに世界一。なぜ?フィンランドの公立高校に一年間留学した娘とその母親の両方の立場から書かれた本です。留学の準備から、在籍高校との調整、帰国後の進学・就職まで親子が知りたい情報が満載。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

実川 真由
1987年生まれ。私立立教女学院高校2年のときに、2004年8月から05年6月までの約1年間、フィンランドの首都ヘルシンキにある公立のヘルトニエミ高校へ留学。現在、立教大学観光学部交流文化学科の2年。文化や観光の成り立ちについて学んでいる

実川 元子
1954年兵庫県生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒。翻訳家、ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 284ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2007/09)
  • ISBN-10: 4163694501
  • ISBN-13: 978-4163694504
  • 発売日: 2007/09
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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90 人中、83人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By シェンムー3を待つ者 VINE™ メンバー
形式:単行本
フィンランドに1年間留学した
女子高生の体験談とそれに対する母親の解説です。
フィンランドは教育先進国と言われています。
体験談が読めるならと購入しました。

日本の教育と違う所を列挙すると

・塾は基本的に無いが、その代わり学校の授業をきっちり受ける

・学校とは勉強するための場所である

・受験が無い(中高一貫の学校が多い)

・学費が無料

・テストの大半が作文

・義務教育でも留年がある

・高校を卒業してもすぐには大学に進学しないことが多い

違う点からメリットを書き出すとこんな感じになります。

・日本の様に、授業中に寝ていて塾で必死に勉強するのは
 2重に時間をとるだけなので無駄

・学校とは勉強するための場所であると認識していれば、
 勉強することに意識が集中する

・受験がないことで、ペースを変えずに学べる

・学費が無料ならば、留年しても家計を圧迫しない

・日本の暗記型テストと違って、作文であるから
 テスト前は知識を詰め込む為に本を読む。
 日本での「勉強しなさい」が「読みなさい」に置き換わる。
 知識を咀嚼して意見を書いていく。
 他人に自分の考えを伝える力がつく

・義務教育でも留年があることは、
 分からないまま進級することの方が
 恥ずかしいという考え方に基づく。
 
・やりたいことを見つけるために
 あせらずに進路を決めさせるために
 高校卒業後すぐに大学に進学しない。
 日本の場合は、そこから少しでも外れると落ちこぼれ扱いされる。
 さらに、新卒至上主義。

学費が無料、塾は不要、テストが作文、義務教育でも留年は
日本でも実行できればかなり効果が見込めると思います。
日本もフィンランドも資源小国であり、国民性がシャイだから(^_^)
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45 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
俄に注目を集めているフィンランドの教育。世界各国の教育事情をよく知る者は、日本がイギリスを真似るという某内閣の不思議な挙動に首をひねっていた。日本が見習うのであれば、当然ながらPISAテストの優等生、フィンランドである。

ただ、今までの「フィンランド教育本」は露骨なイデオロギー優先(子供中心主義や反競争主義)のものが目に付き、フィンランドの教育の現状を総合的に捉えたものではなく、是々非々型の冷静な分析も乏しかった。本書は「体験本」「私的リポート」の範疇であるが、一歩踏み込んでフィンランドの学校教育の現状をより細かに浮き彫りにした点で大きな功績がある。

あの大前研一氏が、フィンランドでは「我々のような小国は、海外に出て活躍する国際的な人材を育てなければやっていけない」と教えていると著作で語っていたので、個人的には大いに関心を持っていた国だった。様々な内情が分かって興味深い。(教員の社会的地位は高く尊敬されているが給与は日本より低い、等々)

何よりも感銘を受けたのは、本書の記すところによればフィンランド社会では明確な教育へのコンセンサスができている、という点である。

「人口も資源も乏しい小国は、個々の能力と資質を高めて一人当たりのGDPを上げてゆくしかない」

「一層激しくなる国際競争の中で、この国が生き残るためには教育が重要である」

フィンランドは小さくとも賢明で、偉大な国だと言えよう。振り返って日本を見た場合、歯痒い思いをするのは評者だけではあるまい。

評者にはまだよく見えていないが、本書では捉えられていない部分も多いに違いない。今後、より多くの研究や分析がなされ、日本がフィンランドの優れた教育を深く理解し、自国の教育にも資するようになるに違いない。先駆的著作として大いに評価されるべき一冊である。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
とにかく読みやすい。奇をてらわない正しい日本語、一年間に及ぶ留学生活の体験談を削りに削った潔さ、母と娘の文章を異なるレイアウトで交互に綴った飽きさせない構成の賜物だろう。自分たちの知っている教育や価値観は、ごく一部に限られるのかもしれない、としている謙虚な姿勢にも好感が持てる。

そして私が体験してきた教育や価値観は、むしろ著者が語るフィンランドのそれに近い。自分が米国で通った小学校はもちろんのこと、日本の私立高校時代の社会の先生、日本の大学全般、わが子やその友人たちが日本の公立および私立学校で落ちこぼれた際に指導される「親の心得」、そして何よりも公立の小中校が目指して実現できなかった「ゆとり教育」が、フィンランド教育ではなかったか。

たしかにそれは、日本社会全体の一部分にすぎないし、日本ではインターンシップだってシステムとしては充実していない。だが、部活動やアルバイトを通じてキャリアを築き、“就職浪人”という大義名分のもと、社会に出る前の猶予期間を楽しむ日本人は結構いる。逆にそう考えていくと、フィンランドの教育や価値観を、日本をはじめとする他国にそのまま持ち込んだところで、即、何かが変わるわけでもなさそうだ。

ただ、真由氏の結論には納得できた。かなめは教師だという。きちんとした授業をやる教師を、生徒たちは尊敬して付いていき、そういう教師を育むのは、保護者や社会であるとしている。私はそんな例を日本でもいくつか目にした。

とかく日本では、生徒たちの家庭に目を向けず、授業だけに徹する教師は、いわゆる“サラリーマン教師”と見られると思われがちだ。しかし、本当にちゃんとした授業をやり、学科に関して生徒たちの質問に真摯に応じる教師は、たとえ厳しくとも「良い先生」だと生徒たちは見抜いている。そして生徒たちに評判の良い教師を、保護者は「良い先生」だと捉える。反面、ぱっと見は青春している熱血教師でも、授業がいいかげんだと、最初は惹かれた生徒たちの心も、やがては離れていき、そうなると保護者も支持しなくなる。とはいえ、今ひとつな教師も、周囲と補い合うことで活かされていく例も、私は日本で見ている。

どうか日本でも、良い先生が孤軍奮闘せずに済むよう、生徒も保護者も社会も含めて、皆で支えていきたいものだ。その先生たちがきっと、生徒や保護者や社会を変えてくれる。少なくとも私は変えてもらった。
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