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取り替え子 (講談社文庫)
 
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取り替え子 (講談社文庫) [文庫]

大江 健三郎 , 沼野 充義
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

“まだ生まれて来ない者”たちへの希望を拓く、感動の長篇小説
かけがえのない友の死を濾過し、ひときわ澄んだ光を放つ、大江文学の到達点!

チェンジリング【Changeling:英】
美しい赤ん坊が生まれると、子鬼のような妖精がかれらの醜い子供と取り替える民間伝承が、ヨーロッパを中心に世界各地に見られる。チェンジリングとは、その残された醜い子のことを指す。

国際的な作家古義人(こぎと)の義兄で映画監督の吾良(ごろう)が自殺した。動機に不審を抱き鬱々と暮らす古義人は悲哀から逃れるようにドイツへ発つが、そこで偶然吾良の死の手掛かりを得、徐々に真実が立ち現れる。ヤクザの襲撃、性的遍歴、半世紀前の四国での衝撃的な事件…大きな喪失を新生の希望へと繋ぐ、感動の長篇!



内容(「BOOK」データベースより)

国際的な作家古義人の義兄で映画監督の吾良が自殺した。動機に不審を抱き鬱々と暮らす古義人は悲哀から逃れるようにドイツへ発つが、そこで偶然吾良の死の手掛かりを得、徐々に真実が立ち現れる。ヤクザの襲撃、性的遍歴、半世紀前の四国での衝撃的な事件…大きな喪失を新生の希望へと繋ぐ、感動の長篇。

登録情報

  • 文庫: 392ページ
  • 出版社: 講談社 (2004/4/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062739909
  • ISBN-13: 978-4062739900
  • 発売日: 2004/4/15
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By tom0
形式:文庫
本書の中、”第六章覗き見する人”と”終章”の間(P.311)にだけ、男の人が鏡に顔を付けている絵のような写真のような
判然としない頁があります。

この頁の作者名や説明を探しても見当たらず、訝しい気でいたところ、後日、たまたま目にした本で謎が解けました。

『群像 日本の作家23 大江健三郎』(小学館、1992年8月刊)の作家アルバムという口絵の4頁めにこの写真があり、
その説明に、”昭和29年3月(19歳)、芦屋の伊丹家にて(伊丹十三撮影)”とあるではないですかっ!!

どこまでも仕掛けがあるようで・・・。

(上記レビューを書いた後に知ったことを補足)
この小説、特にこの一葉の写真については、文芸評論家の加藤典洋氏が、『小説の未来』(朝日新聞社、2004年1月刊)
所収の評論で考察されていました。
また、その批評を大江氏が『憂い顔の童子』(講談社、2002年9月刊)の第21章で引用し(かつ焚書し)ていて、加藤氏が
そのことも含めて、新しい評論文(『文学地図 大江と村上と二十年(朝日選書850)』(朝日新聞出版、2008年12月刊)所収)を
書かれていました。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
新しい文体 2009/2/21
形式:文庫
これまでの大江作品の文章の難解さは、作品にとても必要なものだ、
ということは理解できても、実際に読む私としてはなかなか苦しい作業でした。

すべての言葉のリズムやキーを、執拗に狂わせて書かれているというか…。
心地よいメロディーや和音の音符をひとつひとつずらしたような。

もちろん、その作業を乗り越えて得られる面白さは言うまでもないのですが。
でも、余程心と頭に余裕のあるときしか読めない代物だという印象でした。

そういう意味では、この物語は信じられないくらいするりと頭に入る文体です。
そして、それでもなおこんなに面白いのか!と驚かされました。
すごいですね。改めて本当にすごい作家なんだと実感しました。

大江作品を読んだことのない人はぜひ新しいものから手をつけることをオススメします。
それから昔のものを読み返すと、とても理解しやすかったです。私はですが。
このレビューは参考になりましたか?
13 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
今までの大江文学に対する私の問題は、彼の文章が読み難い事でした。それはそれで、大江さんの特徴であると味わってきましたが、「取り替え子」に措いては今までのように文体に支えるような感じがありません。このことだけをとっても、今まで以上に沢山の読者に読まれることになると思います。

内容も理解しやすくなって、共感を呼びやすくなっています。これは親友であり、義兄である伊丹十三の自殺による衝撃から大江さんが立ち直るために書かれたように思われます。ゆかりさん(大江さんの奥さんで、伊丹十三の妹)の視点で書かれているところなど、女性としての兄の死の受け止め方が、「チェンジリング」に照らし合わせて行われている点で、この物語が奥深いものになっていると思います。
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