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収縮する世界、閉塞する日本―POST SEPTEMBER ELEVENTH
 
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収縮する世界、閉塞する日本―POST SEPTEMBER ELEVENTH [単行本(ソフトカバー)]

村上 龍
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

村上 龍は911に何を見たか
収縮する世界、閉塞する日本 POST SEPTEMBER ELEVENTH

【はじめに】村上 龍
 九月十一日以降の世界を考えるときに注意しなければいけないのは、九月十一日以前のことを忘れがちになるということだ。あのテロですべてが変わったのだと思いがちだが果たしてそうなのだろうか。

 あの衝撃的なテロは狂信者の気まぐれによるものではない。周到な計画と準備がなければ不可能なものだった。なぜあのようなテロが起こったのか。また、なぜあのようなテロを実行する人々がこの世界に存在するのか。その問いに正確に答えられる人はおそらくいないだろう。

 二〇〇一年の九月十一日、わたしはイタリアのパルマにいた。ボローニャに小旅行をしてパルマのホテルに戻ってきて、あの衝撃的な映像を見た。翌十二日の飛行機で日本に帰る予定の同行者がいて、彼らはパニックになっていた。飛行機に乗りたくないと言うのだ。実際に欧州線の大西洋便はすべてキャンセルになっていた。CNNで繰り返し映し出されるワールドトレードセンターの映像を見て、わたしは足下が崩れ落ちるような衝撃を感じたが、九八年にビン・ラディンが出したファトワを知っていたので他の日本人のようなパニックには陥らずに済んだ。

 翌十二日のミラノ・東京便に乗るのをためらっていた友人たちに、だいじょうぶだ、とわたしは言った。おそらくアラブの過激派が実行したテロで、狙われたのはアメリカの国内線で、ターゲットはアメリカ資本主義と軍事施設の象徴だったから、ミラノ・東京のアリタリア便が狙われることはない、そう言った。九月十一日には世界中の人が衝撃を受け、多くの人がパニックになったと思う。パニックになるのを防ぐためには情報が必要だ。九月十一日にイタリアのパルマに滞在していた日本人に必要だった情報は、十二日のミラノ・東京便は果たして安全かどうかというものだった。それは、同時多発テロがなぜ起こったのかという疑問に結びついている。

 あの同時多発テロはなぜ起こったのか。その問いは、アメリカの空爆が始まってから何かどうでもいいことになってしまった。文明世界を破壊しようとする野蛮で狂信的なリーダーとそのグループ、そして彼らを匿う国家がある。彼らを打ち負かさなければならない。そのためにはまずアフガニスタンという国の、実効支配者であるタリバンを崩壊させなくてはいけない。そういったロジックで、タリバンへの攻撃は始まった。

 タリバンを実際に攻撃したのはアメリカ軍やイギリス軍ではなく、タリバンに敵対していた北部同盟という武装勢力だった。アメリカの軍事行動は、内戦という形になったわけだ。北部同盟は空爆の支援を得て、あっという間に北部、西部の都市と首都のカブールを制圧した。政治組織としてのタリバンの崩壊が伝えれると、国際社会・メディアの話題はタリバン後のアフガニスタンに移った。現在のトピックスは、アフガニスタンの新政権が複数の民族を代表するものでなければならず、調整は難航しそうだというようなものだ。あの大規模なテロはなぜ起こったのか。すでにメディアはそのことを話題にしない。

 だが、なぜあの大規模なテロが起こったのかという問いを決して忘れようとしない人もいる。その代表はアメリカのペンタゴンや政治家の中の、強硬派、あるいはタカ派と呼ばれる人々だ。彼らの多くは一部のモスリムがアメリカをイスラム化するために攻撃してきたのだと思っている。彼らの多くはモスリムを嫌っている。自分たちとは相容れない価値観がモスリムにはあり、アメリカに従わない国はすべてテロリストの温床だと思っている。彼らの中には、テロを根絶するためには次にイラクを攻撃すべきだという主張が出始めている。

 イスラムの穏健派、中道派の人々も、なぜあのような大規模なテロが起こったのかという問いを決して忘れることがないだろう。彼らは、テロの背後に湾岸戦争とパレスチナ問題があるのを知っている。ペンタゴンのタカ派とイスラム諸国の穏健派は、アメリカの空爆とタリバン政権の崩壊、そしてアフガニスタンの新政権樹立でテロが収束するとは思っていない。(後略)

内容(「BOOK」データベースより)

「同時多発テロ」はなぜ起きたのか。書き下ろしエッセイ+緊急討論集。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 205ページ
  • 出版社: 日本放送出版協会 (2001/12/25)
  • ISBN-10: 4140806583
  • ISBN-13: 978-4140806586
  • 発売日: 2001/12/25
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 933,942位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本(ソフトカバー)
作家としてのパワーはすごいけれど複雑すぎて考えるほど分かりにくかったです。昨年2001年9月11日に引き起こされたテロ事件は衝撃的で忘れがたい事件です。その後のアフガニスタン、タリバンへの空爆は私も対岸からみていて、はなはだ遅く早くやっつけてしまえ、とその当初は思っていたものです。その9月11日のテロ事件をあの有名な作家「最後の家族」でも有名な作家村上龍氏が論評されたと言うことで気になっていて読みました。読んでいて一作家としてだけでなくこのような社会的な事件も積極的に論評されているそのエネルギーはただただすごいと感心するばかりです。でもそんな客観的なすごさを認識させられるに過ぎませんでした。書かれていることも大方目新しいことが書いてあるわけでなく、私の知識の希薄さが大きく影響しているとは思いますが、抽象的で何かわかりにくい印象を受けました。テレビメディア等で伝えられている以外に核心に迫ったアフガニスタン内部の難民の悲惨な状況がやはりテレビで伝えられている以外のことは読みながらどうにも分かりにくく伝わりにくかったです。空爆を受けていたタリバン、アフガニスタンは総じて全体的に理解するにはパレスチナ問題とか色々複雑な問題が絡んでいてこの1冊の書物だけで理解するのは私には困難でした。それに登場された対談相手の学者・博識者等のお偉方との対談はどうにも理解しずらくありました。9月11日のテロ事件が何か複雑な背景が絡んでいるらしいのは私も想像できてこの書物だけでは分かりにくく、不十分でした。機会があれば他の書物で眺めてみてみたいです。
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形式:単行本(ソフトカバー)
ノーム チョムスキー、”世界を不幸にしたグローバリズムの正体”スティグリッツなどは難しい本ではないと思うので、これらを読んだあとこの本を読んでみると興味深いと思います。ZNet などの WEBSITEで日本語に翻訳されたコラムなどにはロバートフィスクなどすばらしいものがたくさんあります。

この本で作者は、日本のメディアを批判(読んでいる人を馬鹿にしているようにも聞こえる)しますが、CNN,BBC,を自慢げに絶賛しています。トニーブレア(Bush's poodle)までもです。本気なのでしょうか、レストラン、サッカーの批評、などなら、何を言っても言いというわけではありませんが、少しこの本も度を越しています。この本を読んだあともしくは読む前には、チョムスキーだけは読んでください。この本は、企業とのタイアップ、お金儲け、弱いものいじめ、腐敗、権力、などを勧める後味の悪い本だと思います。

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22 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
 日本一の(或いは世界有数の)情報通を自称する村上龍が知識人を自負する人間たちとの対話(と彼自身のエッセイ)を集めた本ですが、村上自身を含め語り手の誰も彼もが「俺は(不特定多数の無知蒙昧たる読者とは違って)世界情勢について何から何まで知り尽くしている」と言わんばかりの自惚れ態度を隠そうともしないので、読者サイドとしては文字通りの不快感を覚えずにはいられない駄作です。しかも肝心の対話とエッセイの中身は机上の空論(一部は単なる知ったかぶり)以外の何物でもなく、しかもそれらは何らかの具体的解決策を見出すことを目的にしているわけではなく、語り手それぞれが自分たちの持つ知識の(質ではなく)量を自慢することを目的としているので、それらの集合体たる本書は当然のことながら非常!!に幼稚なレベルに停滞しているのです。
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