今年の年始くらいに書店でふと一巻を購入したのがきっかけで、一気に好きになってしまったIWGPシリーズ。もちろん、この第5巻も読んだ。都会の喧騒とその中で生きる人々の描写は健在だし、裏世界の実態をある程度リアルに、けれども気分が悪くならない程度に描くさじ加減も相変わらず丁度いい。
だけどどうしてだろう、1巻や2巻のように夢中になって読むことができなかった。主人公であるマコトの人物設定に信憑性がなくなってきているような気がする。リアルタイムで年をとっているはずなのに、相変わらず就職もせずに街を彷徨い、以前にも増して何の見返りも求めずに、弱きを助け悪をくじく、ただのヒーローになりつつある。1巻を読んだ時には、本当に池袋にマコトは存在するんじゃないかという錯覚を感じたが、この5巻ではGボーイズの手を借りて悪者を懲らしめるお約束の爽快感を楽しむだけになってしまった。
シリーズファンとしては新作が出れば読まずにはいられないし、シリーズが長続きすればもちろんうれしい。けれどもその一方で、これ以上マコトの世界が現実から遠ざかっていくのは見たくないような気もしてくる。