著者が高校時代に体験した集団の中での孤独は確かに辛いものである。私も高校時代友達が一人も出来ず、みじめな思いをした。ただ男子校の気楽さと生徒に優しい学校だったので何とか卒業はできた。現代は誰でも友達の一人ぐらいはいるということが前提になっているので友達が一人もいないということをカミングアウトするのは勇気がいることである。本書では最初は著者の体験などに基づいて面白かったが、途中から文豪や古典の話になってきたのでうんざりした。著者も言っているが古典や文豪の話は特権階級の話であって下々の人間には全く参考にならないのだ。無名の人々で友達も家族もいない人がどう生きているかを知りたかった。親友は努力してできるものではないと思う。定年後は友活などという書籍があったが、元々社交的な人ができることであって、定年まで友達がいない人には関係がない話だ。社交性のない人のスムースな生き方モデルがあれば参考になるのだが。残念ながら本書では婚活の勧めしかない。
私は社会に出てから30年。途中で引きこもりもしたが友達は一人もできなかった。
現在は孤独より経済不安や健康不安のほうが強いので孤独に関しては気楽である。しかし近い将来両親が死ねば本当の孤独がやってくるだろう。