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友がみな我よりえらく見える日は (幻冬舎アウトロー文庫)
 
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友がみな我よりえらく見える日は (幻冬舎アウトロー文庫) [文庫]

上原 隆
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ホームレス同然の生活を送る芥川賞作家、五階から墜落し両目を失明した市役所職員……人は劣等感に苛まれ深く傷ついたとき、どう自尊心をとりもどすのか。心があたたかくなるノンフィクション。

内容(「BOOK」データベースより)

ホームレス同然の生活を続け妻子からも捨てられた芥川賞作家、アパートの五階から墜落し両目を失明した市役所職員、その容貌ゆえに四十五年間、一度も男性とつきあったことのない独身OL…人は劣等感にさいなまれ深く傷ついたとき、どのように自尊心をとりもどすのか。読むとなぜか心が軽くあたたかになる、新しいタイプのノンフィクション。

登録情報

  • 文庫: 228ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (1999/12)
  • ISBN-10: 4877288139
  • ISBN-13: 978-4877288136
  • 発売日: 1999/12
  • 商品の寸法: 15 x 10 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
上原隆という人は映像制作会社に勤めながら「思想の科学」などに短い文章を書いてきたらしい。
その一部を含めて単行本化されたのが本書で、
彼の目指す(たぶんボブ・グリーンのような)コラムのスタート地点とも言えるだろう。
確かに初期作品らしく、じぶんの同級生が登場したり、取材相手との会話がそのまま書かれたり、時には小説のような三人称だったりと、手法も一定しない。
しかし、全体を通してなんだか一つの薫りを持った文章であって引き込まれてしまうのだ。
「別れた男たち」「離婚」「父子家庭」などは妻に去られたオトコの物語だし、その他の作品も社会性とか家族などを欠落した人が扱われている。
やはり面白いのが芥川賞を受賞しながら現在は筆を折りほとんど世捨て人のように暮らす東峰夫を書いた「芥川賞作家」だった。
あとがきは村上龍なのだが、サラリと「この本から2つのエピソードをじぶんの小説に使わせてもらった」などと書いていて、
「おいおい、それってパクリじゃないの」と思ったのは僕だけだろうか。
このレビューは参考になりましたか?
30 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By とど
形式:文庫
不況はいつ終わるともしれない。それでもエルメスが銀座に開店したら女性が殺到し、バッグが飛ぶように売れたという。お金のある人は不景気も何も関係ないのだ。天は2物を与えず、というけれど、この世の中には、美貌、経済力、知力、体力、運動神経、すべて兼ね備えて満ち足りた人が確かにいる。守られて一生生きていける人もいる。それに比べてわたしは…と思う日に読み返したい1册。

この本のなかに出てくる人たちは、道を歩いていて振り返られる人たちではない。あくまで市井の1市民たちである。それでも、孤独をかみしめ、そこで見つめたものを拠り所に自分らしく生きている。その姿は強く、尊い。

今は、「言ったもの勝ち」のような風潮がはびこっている。そして、情報過多で過剰な世の中は、何!が正しいのか、本物なのか、本当にわからなくなる。

しかし、ひとりでいること、静かに考えること。そして自分の生活を守ること。それは、人間らしい、まっとうな生き方なのだな、とこの本を読んで思う。

人生、本当にままならない。誰もが目標を持って努力すれば、イチローのようにメジャーで活躍できるわけではないのだ。ただ、自分なりに、「これで良かった」と思える人生を模索する、それだけでなのだ。そして、そういう仲間は他にもいるのだ、と励まされる思いがした。

人生、少し曇りがちな日にそっとこの本を紐解きたい。

このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
啄木の有名な詩の一節を冠する本書には、様々な人たちの人生模様が描かれている。

自分の容貌にコンプレックスを抱き、恋愛経験のないまま単調な毎日を淡々と過ごす46歳のOL。

人が良すぎて人生の階段を踏み外し、ホームレスとして生活する50歳の男性。

テレクラ遊びにハマっている旦那と、女子大生だと偽ってその旦那に電話をかけてしまう妻。

芥川賞をとりながら、ホームレス同然の生活を続ける男。

妻と別れ、家事をこなしながら生活する男たち。

登校拒否の少年。

うつ病の青年。

女優志願の女性。

リストラされた人々。

ここに描かれる人々は、自分の人生を享受し精一杯生きている人々である。著者はその人たちに取材し、同じ目線で事実のみを語り起こす。なるほどかのボブ・グリーンと雰囲気はよく似ている。読んでいて思うのは、人間とは順応する生き物なんだなあということ。どんな境遇にあってもその状況を受け入れ、たくましく生き抜いていく。

ああ、こういう人生もあるんだなと思う。

様々な人生があるんだなと思う。そこで自分を振り返ってみると、凡庸な人生だなと感じる。それがいいか悪いかということではない。

ぼくという人間は、こういう人生を生きてきた。凡庸だが、ささやかに真っ当に生きてきた。有名でもないし、明日死んだとしてもそれほど世の中に影響を及ぼすこともない。でも、それがぼくという人間であってそれ以上でも以下でもないのだ。でも閉じた世界の中でのみ通用するぼくというブランドは確かに存在している。

それでいいんだと思う。いろいろ考えさせられたが、結局はそこに落ち着く。

そういうことなのだ。
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