中学の国語の授業で先生に、
「芥川龍之介の『河童』は、まだ読んではいけない」
と言われた。
私は、その日のうちに文庫を買って読んだ。
意味がわからなかった。
「読むな」と言われた理由ではなく、
そこに書かれていることが。
この映画も、そういうところがある。
R指定でも何でもないけど、若い人には勧めない。
かくいう私は高校時、
「素晴らしき休日」とこの映画が二日連続でテレビで放送され、
キャサリン・ヘップバーンが好き!ということを認識した。
内容はあまり理解していなかった。
ずいぶん後になって知ったことだけど、
この映画の撮影終了時、
自分の出番がすべて撮影済みなのを確認したヘップバーンは、
プロデューサーにつばを吐いたんだって。
そういうことを知ってから、見直すと、
病院の描写なんかは「誠実」より「悪趣味」が先に立つ気がするし、
ヘップバーンの、音楽のように流麗なセリフ回しを台無しにするBGM
など、粗も目に付き気になる。
しかし、「去年の夏」何が起こったのか…を知らないで見ると、
サスペンスの要素が際立った、極めて上等な映画だ。
主演三人の演技は、まさに、「引き込まれる」という言葉がピッタリだ。
映画を最後まで見て、何が起こったのか、イマイチわからなくて、
すっきりした気分にならない人もいるだろう。
そういう映画ですから。
思い返してみると、
テネシー・ウィリアムズの作品に触れたのは、これが一番最初だ。
私は、この映画を見ようと思う早熟さは持っていたが、
映画の中の出来事を理解できるほど早熟ではなかった。
されど高校生か…、早熟云々というよりは、無知でウブだっただけか。