法句経といえば翻訳は中村元訳の岩波文庫か友松圓諦。
解説本もいろんな書き手がチャレンジしてましたが、残念ながら原文読みゃぁ分かるような話に学者らしい豆知識や自慢話、いい加減な感想文や牽強付会を混ぜ込んだ程度のものが多かったのです。
「東洋の聖書」とか持ち上げながらも「仏教学をやってればテキトーに論じられる初歩経典」くらいに扱われてきたのが現実でしょう。
むしろジェームズアレンの方が理解がまとも…でした(私見)。
しかし本書でスマナサーラ長老が自在に解説する法句経は、まさに『真理のことば(dhamma-pada)』たる輝きを放っています。
欲望や怒りとの付き合い方、日々の生活の迷い、社会システムの矛盾、人生の究極の目的まで、ブッダその人(釈迦牟尼仏陀)の息吹が伝わってくるような平易でごまかしのない訳文と、それを受けて語られる迫力ある法話に触れるとき、「一日一悟」のタイトルはけっして大げさだと感じないでしょう。
日本語で「法句経(ダンマパダ)」にアクセスしようとする時、まっさきに挙げられる一冊として、長く読み継がれることになると思います。
思い切って断言しましょう。
本書は「法句経について日本語で書かれた本の最高傑作」です。