パーリ経典「スッタ・ニパータ」の冒頭に収められた17編の詩を
スマナサーラ長老が解説した本です。
詩の形で書かれた経典は、
ギリギリまで言葉を研ぎ澄ました教えの「公式」のようなものだと、
長老は説かれます。
ですから本書は、現代日本の日常語で書かれた、
「悟りの公式」虎の巻、とでも言える本です。
「スッタ・ニパータ」といえば、
中村元・訳の『ブッダのことば』(岩波文庫) が有名です。
専門用語を避けて、
ふつうの日本語で訳された『ブッダのことば』は、
私たちに「人間ブッダ」の魅力を教えてくれました。
『原訳「スッタ・ニパータ」蛇の章』は、
同じくふつうの日本語を使いながらも、
私たちを果てしない「悟りの世界」の高みへいざなう
「一切智者」たるブッダのすごみを垣間見せてくれます。
一読後、悟りってこういうことだったのかと、腑に落ちると同時に、
富士山を仰ぎ見るような、ブッダへの畏敬の念が湧いてきました。
たった220頁の小著に記された、
本当に大切な仏教のエッセンス。
じっくりと何度も味わいたい本です。