反原発側の主張を集めた書物は沢山ある。だが推進側との論争を収めた書物はあまりない。
その意味でこの朝生のシリーズは貴重なのだが、如何せん朝生の恒例で、議論が整理されていない。
更に、この『原発2』は編集者側に、反原発へのバイアスが著しい。巻末に一部の討論参加者から、番組内で言い足りなかった点など追加のコメントを掲載しているのだが、推進論側からは最大でも一人7ページで合計27ページであるのに対し、反対論側からは合計71ページで、生越 忠氏のコメントはなんと23ページにわたって41項目もの質問事項を連ねた、常軌を逸したものである。普通は編集者の側から、分量の制限を付けるはずだと思う。
また『原発1』にもあったが、最終頁に「編集終了後に発表があった」として、原発推進側に不利な情報を掲載しているのはルール違反ではないかとも思う。
現在、反原発側の主張は各種のメディアでアクセス可能だが、原発推進論側の主張が手に入りにくい。その点で本書のこのような偏った編集方針が非常に残念であった。