朝生10年以上ほぼ毎回録画して視ているのだが、この初期の原発討論に関しては、関西地区での放送がまだ始まっていなかったのか、未視聴であった。
福島第一原発事故をきっかけに、関連書籍の一つ、原発論争の原点として読んでみた。
まず冒頭からいきなり、広瀬隆の著書の記述の間違い(誤植?)の指摘→弁明から議論が始まり、話している技術者達が専門的用語も説明無しで頻繁に使うものだから、広瀬氏の本を読んでない者には正直チンプンカンプンである。巻末のあとがき部分で日下雄一プロデューサーも反省しているが、番組構成上の不備であろう。
討論自体の部分は、発言者の表情や口調が活字では伝わらないので、そりゃ実際映像で視るに越したことは無い。しかし、本書の最大の利点は、巻末に発言者の殆どが、討論の中で言い足りなかった部分を補った文章を掲載している点である。
そこを読めば、推進派の技術者の中にも誠実さを感じる人がいる点、西部邁のシニシズム、栗本慎一郎の言い訳がましさ、コリーヌ・ブレの感情的議論、大島渚&小中陽太郎の潔さ、槌田敦(反対派)の冷静さなどが良く分かる。
舛添要一が「フランスが原発容認しているのは、フランス国民の総意の反映である」と発言し、それに対してコリーヌ・ブレが感情的に「国家と国民は別」などと反論しているが、説得力は無かった。