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62 人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
原発文化人斬りを題にしつつ、原発を福島に設置した張本人を褒めている奇書,
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レビュー対象商品: 原発文化人50人斬り (単行本)
タレント文化人筆刀両断が代表作である著者の面目躍如の企画。東日本大震災、原発事故後に、週刊金曜日4月25日号、増刊の「原発震災」、サンデー毎日、財界展望などへの寄稿を再構成し加筆し、それまでの著者の原発関連記事とあわせたもの。お得意の実名を上げての原発を宣伝した文化人、知識人などの批判の再録だが、週刊金曜日の増刊などの初出記事を知る人は、そこで挙げられていた「原発文化人」から森山良子氏とC.W.ニコル氏の名が消えているので不審に思ったのではないか?実際、森山氏には「原発おばさん」と名指しして質問状まで送りつけていたが、その根拠が薄いことを読者に指摘されていた。そしてC.W.ニコル氏には強く抗議されたものの佐高氏は開き直りと取られるコメントを「金曜日」に寄せていた。今回あっさりと「撤回」したわけだが、佐高信氏はその理由をきちんと読者に説明する必要があるだろう。 原発文化人を斬り捨てている佐高氏は、東電の歴史を述べた第3章の中で、福島出身で福島第一、第二原発の設置を推し進めた第4代社長の木川田一隆氏を異常なほどに持ち上げている。その理由は「企業の社会的責任」を明確に宣言し実践したこと、市川房枝氏に批判されての政党への献金の廃止等である。そして木川田のような哲人経営者なら高木仁三郎氏や広瀬隆氏らの原発批判派と議論したであろうとして東電は木川田精神を取り戻せと主張する。 しかし事実は、東電は企業献金を廃止したものの、役員の個人的政治献金やパーティ券買いなどは続けた、また「東電帝国、その失敗の本質」によるとは大新聞から人物を電事連に引き抜き当書の主題たる東電の原子力報道支配構造をつくったのは木川田氏であった。そして昭和女子大の木下武男教授により木川田体制の東電が社員リスク保護の名の下に原発などの危険業務を下請け、孫請け化していったことも明らかになっている。佐高氏も指摘している9電力体制成立前後には強固な組合であった電産(日本電気産業労働組合)の弱体化、壊滅を佐々木良作氏と阿吽の呼吸で成し遂げたのも木川田氏である。今日を招いたことについてホットスポットとなった伊達町出身の木川田氏は功罪ある経営者といわざるをえない。 また佐高氏の木川田論は彼自身が原発文化人と批判している田原総一朗氏が書いた絶版中の書「ドキュメント東京電力企画室」の影響が大きいことを指摘しなければならない。木川田氏が原発反対論から推進に急転回した理由を佐高氏は田原氏の取材の結果と同じく国家管理への抵抗と想定する。だが田原氏は木川田氏は国家や当時の通産省との対決姿勢を途中で融和、協調姿勢に変更したと言い、平岩外四氏の後継指名はその証左の一つであるということを報告する。木川田氏はよいが後継者が駄目だという佐高氏の結論との大きな違いを見せている。 川端幹人氏、佐々木奎一氏らの東電批判をあわせて読むことがお勧め。
32 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
名だたる文化人を原発文化人とやり玉に挙げている,
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レビュー対象商品: 原発文化人50人斬り (単行本)
電力会社のCMやパブ記事に協力してきた文化人、ジャーナリストを「原発文化人」と呼んで批判した。しかし、ニコル氏からの抗議があっ たことを「創」で紹介されている。一方で、佐高氏自身の福島原発のイ ベント審査員参加について「新潮」が叩いている。 佐高は、ビートたけしが、原子力委員長近藤氏との対談で 「逆に原子力発電所としては、地震が起きても大丈夫なように、他の施 設以上に気をつかっているはず。だから、地震が起きたら、本当はここ へ逃げるのが一番安全だったりする(笑)」などと言っている。だった ら東電の社長や委員長も原発に逃げ込めばいい、と皮肉を言っている。 ヒトを批判するのが上手な佐高信だから、この本は面白いし、もっとも なことを描いている。そういう本と思って読めば抱腹絶倒の傑作である。
60 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
原発芸能人のリスト,
By 白河夜舟 (東京都国立市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 原発文化人50人斬り (単行本)
原発の建設に賛成も反対もしなかった人たち、あるいは危惧の念を抱きながらも時とともに関心を失っていった人たち。彼らは彼らの知らない世界があって、そこでどんな画策が行われていたか、どんな金がどのように使われていたかを知らなかった。彼らにどのような知るすべがあっただろうか。彼らはテレビの前に座り、新聞を開く。その新聞もテレビも原発問題に批判的に触れることはなかった。(それが今ではどうだろうか。)ご祝儀に与りながら、原発は安全です、原発は国民の未来にとって欠かせません、と説き続けた人々はどれだけのことを知った上でのことだったろうか。この本はそういった無知で無責任な「文化人」のリストである。浅薄な日本のマスコミ文化を代表する人たちが顔を連ねている。なるほど、やっぱりと思う顔ぶれである。どこかで誰かが槍玉に挙げている人たちである。しかし、これですべてが尽くされているとは思えない。(顔のないお役人たちの名前を知ることはもっと大事かもしれない。)そして次ぎの問題はこれらのうたかたのような「芸能人」たちの背後で原発を突き動かしているエネルギーがどこから来るかを解明しなければならない。 反原発の群像のリストはわずかに5人、うち2人は故人である。これももちろん不完全である。このリストももっと充実させて彼らが何をなしえたかの「イフ」も追求しなければならない。そうしなければ「原発芸能人」たちはいつでも息を吹き返すだろう。 著者の立場は原発絶対反対である。今回の原発災害は人災であったことがますます明らかになっている。今この段階で最初に問うべきは、人災はどこまで防ぎえただろうかということではないだろうか。原爆は脇に置くとしても、原発はすでに地球を覆いつくしているのが現状なのだから。
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