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原発安全革命 (文春新書)
 
 

原発安全革命 (文春新書) [単行本]

古川 和男
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

これまでの原発とは原理が全く違う、きわめて安全な原発がある。しかも発電効率もずっと高い。違いは「液体燃料を使う」「トリウムを燃やす」「小型化する」の三点だ。「原発は不安、でもエネルギーは必要」というのが今の現実。ならば、これで既存の原発に置き換えようではないか。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

古川 和男
1927年、大分県生まれ。京都大学理学部卒。東北大学金属材料研究所助教授、日本原子力研究所主任研究員、東海大学開発技術研究所教授を経て、現在NPOトリウム熔融塩国際フォーラム理事長、株式会社トリウムテックソリューション社長。「無機液体構造化学」及び「液体金属・熔融塩工学とその核エネルギーシステムへの応用」を手がけ、「トリウム利用構想」を日・米・仏・露・ベラルーシ・チェコ等の協力を得てまとめてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 247ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/05)
  • ISBN-10: 4166608061
  • ISBN-13: 978-4166608065
  • 発売日: 2011/05
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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37 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
東日本大震災は福島原発事故に見られる日本の既存原発の危険性、脆弱性を露呈したが、筆者の古川和男氏は日本の全ての既存原発のウラン核燃料を固体状で動かす機械システム(ウラン軽水炉)そのものの中に、メルトダウンを起こすというような抜本的に安全に出来ない原理的な限界があり、その原理的なものから見直して溶融塩というものに溶かした液体状のトリウム核燃料で動かす原発システムを長年の研究から強く勧め、それは原理的にメルトダウンを起こさず、トリウムを利用するので既存原発のように核兵器の材料となるプルトニウムを生むことが無く核拡散防止になるので真の核の平和利用になること、日本は既存のウラン軽水炉で生じた現在までの大量のプルトニウム核廃棄物の処理に苦慮し地下に埋めるなどで一時的に凌ごうとしているが、このトリウム溶融塩炉ならばその核廃棄物を一緒に使って処理することが出来、核廃棄物問題も解決する点も力説している。また、液体核燃料利用は容器配管を腐食させやすいのではないかという専門家からよく指摘される事項については、溶融塩をフリーベ系(F、Li、Be)、容器配管をハステロイ-Nという特殊な合金と組み合わせることで腐食は起きないということも説明されている。
この安全な溶融塩炉という形式はすでに1960年代にアメリカのオークリッジ研究所で実証実験炉まで作られて4年間の無事故稼動実績のある確立されている技術であるが、当時の東西冷戦の背景から核兵器に転用できない思惑や軍需利権構造から実用化が抑圧され、現在のウラン固体核燃料利用原発に日本も誘導され、日本にも既存原発利権構造が生まれ、それらの勢力が現在までこのトリウム溶融塩炉の実用化を抑圧してきたという背景があるということにも触れている。筆者はこれを元に60年代から一貫して研究しつづけ、トリウム利用のさらに安全性をシステム的に高めたFUJI(不二)という小型トリウム溶融塩炉を設計し、その普及を提唱している。筆者は過去に「原発革命」という本も出しているが、この本は過去の「原発革命」から、福島原発事故などを受けて筆者が訴えたい内容も大幅に加筆した内容のようで、筆者の最新の思いがこめられている。
既存のウラン軽水炉についてとそれとのトリウム溶融塩炉の違いや原子核物理学一般についてがあまり専門用語を使わずに比較的詳しく解説されているので理系が得意でない方には詳しすぎ少し難しい本かもしれないが、既存原発擁護学者の詭弁的解説よりはずっと信用できる。

将来的には技術革新で自然エネルギーなどが主役となっていくべきであるが、現在はまだ原子力に頼らざるをえない面があり、既存原発のウラン軽水炉が残した核廃棄物をどう処理していくかの問題もあり、その答えが繋ぎとしての技術の確立しているトリウム溶融塩炉を既存利権を打破し、早急に実用化することなのである。耐用年数の迫った古い既存原発は廃止し、トリウム溶融塩炉に改築するべきだろう。
現在特に地上波テレビなどの既存メディアでは、福島原発事故問題のニュースや討論番組の中で原発安全対策について語られる際に、このトリウム溶融塩炉の紹介、その技術の存在、それによる抜本的な原発安全対策の可能性について語られる(報道される)ことが全く無いので、トリウム溶融塩炉について知らない人々が大半であるのが非常に残念である。(しかしネットではブロガーの方々を中心に意外と語られている)これらの人々にもこの本で知っていただきたいと思う。既存テレビ局も原発団体からの献金など利権構造の恩恵に浴し、意図的に報道しないのだと思われる。利権構造を断ち切り報道すべきである。
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16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この本は、東日本大震災に伴い発生した福島原発事故をきっかけに巻き起こった
脱原発議論に関する検討をも含め、今後の原子力エネルギーの取り扱いにつき
冷静沈着かつ長期的・多面的・本質的に考察した書籍である。

概要
1.筆者の提案するトリウム熔融塩炉は、現在採用されているウラン固体燃料炉とは異なり
原理的にメルトダウンを引き起こす恐れがなく安全性が大変高い。

2.米国においてほぼ同時期(50〜60年前)にこれら2つの原子炉は開発されたものの、
何故トリウム熔融塩炉ではなくウラン固体燃料炉が採用されたのかといえば、当時は
東西冷戦下、核兵器・原子力潜水艦等の政治的・軍事的目的が優先され、
また「固体核燃料集合体」製造により確実に利益が出るウラン固体燃料炉の方が
製造メーカーにとり魅力があったためである。

3.東西冷戦が終了した現在、世界レベルでの急速な人口増に伴うエネルギー需要急増に
対処し、生活水準を一定程度確保し、また社会・経済秩序を国内的・国際的に維持する
ためには、原子力エネルギーを安全かつ平和的に活用することは必要不可欠。

4.但し、原子力エネルギーは恒久的なものではなくあくまでもつなぎ役であり、
その次の段階においては社会・産業の基幹エネルギー源として、量的・質的に
安定した電力供給の役割を果たしうる再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱等)
にバトンタッチをするのが望ましい。

5.トリウムはウランとは異なり、プルトニウム等の軍事利用に適した核物質を生み出さず
核拡散の恐れが少ない。

6.ウランはプルトニウム等大量の使用済核燃料廃棄物の最終処理につき道筋が
ついていないが、トリウムは炉内で燃やし尽くすのが基本であり使用済核燃料廃棄物は
少量であり最終処理問題は解決可能。

7.ウラン固体燃料炉で生み出された、あるいは核軍縮に伴う核兵器解体により
取り出されたプルトニウム等の核物質はトリウム熔融塩炉の火種として活用することにより
消滅させることができ、この面でも核拡散のリスクを極小化できる。

原子力エネルギーは現状必要不可欠なものであり、原子力の安全・平和利用という観点
から、原点に立ち戻り「ウラン固体燃料炉」から「トリウム熔融塩炉」へ早急に
方針転換を行うべきと考えます。

製造メーカーにとり、トリウム熔融塩炉は定期的、確実な利益が期待できず、魅力に欠ける
かもしれませんが、会社の存在価値は「世のため人のため」に貢献するところにあり、
各製造メーカーの方々は勇気と自信をもって方向転換に始めの第1歩を踏み出して
いただきたいと思います。
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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Kana
この本のタイトルだけみると,従来のウランによる原発を改良するだけのようにもみえるが,内容はそれとはまったくことなるトリウム熔融塩炉についての本だ. 従来の原発とはまったくちがって安全であり,核兵器への転用が困難かつプルトニウムの処理にもつかえるという. 著者の主張がただしいかどうか検証が必要だが,トリウム熔融塩炉に関する本はほかに 1 冊しかないようであり,検証のための情報もかぎられている. 福島などとおなじ「原発」ということばがつかわれるからといって,ふたをしてしまうと,道をあやまることになるかもしれない. もっと議論のまないたにのせるべきだろう.
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原発に関心のある方の必読書
既設原発はすべてウランを固体燃料として使っている。本書で扱う原発は燃料にトリウムをトリウム熔融塩として液体燃料として使っている。この炉は、既設原発(ウラン炉)に比... 続きを読む
投稿日: 7日前 投稿者: ルター愛読者
意図はわかるが、読みづらい。全面改訂を期待する。
トリウム熔塩炉の基本原理、安全性、経済性について一般読者向けに書かれたはずであるが、苦労して読んだ。この原子力発電所システムの開発、普及を促すのであれば、新書判で... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: ひまじん
素晴らしい本です。日本中の人に読んでもらいたい。特に原子力関係者、自然エネルギーの好きな人など。
'1.液体燃料を使う' 2.小型である' 3.燃料にウランでなくトリウムを使う... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: ウッディーK
実用の有無は別にしても課題に上がるべきと思われる
帯にはこう書かれている。

「全く発想の違う『液体』『トリウム』『小型』... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: nanoris
将来エネルギー
現在の原発は、核兵器製造のためのプラント維持の為に、平和利用と喧伝して開発されている。本書のトリウム熔融塩炉は、核兵器を生み出せない核反応のためにアメリカは商用化... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: タスク
原発安全革命(文春新書)
読み終わりましたら本当に怖くなりました。メディアで言われている以上の内容です。
投稿日: 6か月前 投稿者: VIVACE
第三の道
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民間主導+非軍事の核エネルギー
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核分裂反応の概説書としても◎
 前半部は核反応の説明です。詳しいがかえってわかりやすいと思います。
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投稿日: 11か月前 投稿者: ラリーに会いたい
良い原発悪い原発普通の原発の区別ってあるのだろうか
良い原発はトリウムを使った原発だということである。
でもこれは夢敗れた技術だったのではないかと思う。... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: Gori
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