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原発事故を問う―チェルノブイリから、もんじゅへ (岩波新書)
 
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原発事故を問う―チェルノブイリから、もんじゅへ (岩波新書) [新書]

七沢 潔
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

史上最悪の大事故から10年.事故の影響も原因究明も-チェルノブイリは終わっていない.原発作業員からゴルバチョフまで100人以上の証言と内部資料をもとに,隠された真実を発掘.さらに,ソ連一国を越える巨大な「隠す側」の構図を追及.ソ連の原発政策と情報操作の結末は,まさしく「もんじゅ」の国への伝言である.

内容(「BOOK」データベースより)

事故の影響も原因究明も―チェルノブイリは終わっていない。原発作業員からゴルバチョフまで多数の証言と、膨大な内部資料をもとに、新事実を発掘。さらに、ソ連一国を越える「真相を隠す側」の巨大な構図を追及。ソ連の原発政策と情報操作の結末と、スウェーデンやドイツの試行錯誤を前に、「もんじゅ」の国がえらびとるべき道を問う。

登録情報

  • 新書: 278ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1996/4/22)
  • ISBN-10: 4004304407
  • ISBN-13: 978-4004304401
  • 発売日: 1996/4/22
  • 商品の寸法: 17 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
当時の「ソビエト連邦」は幾分、情報公開がされつつあったのであろうが、
役人達の得意の「隠蔽」は世界各国いずこも同じ。恐らく現在も進んでいく「日本」の「原発信仰」に溺れる「関係各方面」の「役人」「原発メーカー」、それらの「利権」に群がる「政治屋達」の存在を痛感する「本」だと感じます。

日本では「もんじゅ」だけでは無く「JCO」の事故や数々の放射能もれ
事故、いつもの如く「些細な事故」では済まない現象が日常すぐそこで
起きていると考えると「戦慄」を覚えるばかりで在ります。この様な「本」
が数多く出版されて入るにも係わらず「懲りない」人々が存在している事も

薄ら恐ろしく感じます。地球は一つしかない大事な「資産」なのでありこの
「本」を読むことにより、より「地球に優しい」「原発」を「市民」である
我々が「監視」をする為にも大変貴重な文献だと思い、また一家に一冊の
必読の書で在ります。

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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Dolphin
形式:新書
東日本大震災が起き、福島の原発事故が起きた。一週間も経たない、まだ物不足・ガソリン不足が深刻だったときに図書館に行って真っ先に手にとり借りて読ませていただいたのがこの本です。
福島に先立つこと25年前のチェルノブイリの原発事故がなぜ起きたのか。放射能はどのように拡がり大地の汚染を作り出していったのか。当時のソ連政府はこの事故にどのように対応していったのか、IAEAは、アメリカは、西ヨーロッパの国々はどういう思惑を持って立ちまわったのか。そして、チェルノブイリ原発によって空気や土壌を汚染され、故郷を追われた人々はどのように生きているのか。非常に興味深いレポートが並んでいました。
国や政府形態、時代、原子炉の設計や事故の形態・原因も、福島原発の事故とは明らかに違いますが、その官僚主義的隠蔽・無責任体質が、事故そのものや、後手後手に回ってしまい広範囲に及んで住民の健康被害を広げてしまった事故後の対応の背景にあることがあぶり出されており、たった今の日本の姿と重なる部分も多いようにも思われます。
チェルノブイリ原発事故は原子炉の設計が古く、最新技術によりきちんと改良され管理されている日本の原発は安全だとして、問題の本質を自らのものとして学ぶこと無かった日本は結局は同じ轍を踏んでしまった。ということなのでしょう。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By iccinc
形式:新書
さすがにNHKと思わせるチェルノブイリ事故の綿密な調査に基づく労作。原発共通の問題点を整理するのには極めて有効。

実験炉をわざと暴走させて妻の不倫相手と共に爆死した原子力技師の例や、裸ロウソクで発電所機器の空気の漏洩をチェックしていて火事を起こした例、バスケットのラジオ中継に熱中して放射能水の溢流に気が付かないなど、スリーマイルやチェルノブイリ以外にも人為事故は多発していた。

昨夜の福島原発の海水ポンプ故障の件も現場の見回りでないと発見できないとは原始的である。止まれば異常警報が出るなどのシステムになっていないとは驚きである。
一般の化学プラントでは、特に危険な工程には同種の検出計を3個設置してその内の2個の値が危険値となれば自動停止としてある(検出計の故障も想定して3個設置しいる)。原発ではそのレベルには行っていないらしい。

冷却用の海水取り込み口には季節によって貝類や海草が着床するので吸入パイプの詰まり対策は常識であり、神経を使う所であるが、総ては経験の浅い下請け、孫受けにやらせている印象である。

チェルノブイリ原発の構造的欠陥や省庁間の情報阻害に基づく事故原因を隠蔽して作業員のミスで片付け、それを原発プロジェクト推進を基本姿勢とするIAEAが黙認する実態は恐ろしい。
IAEAの健康被害調査も30km以内の避難民13万人、事故処理作業員60万人は対象外とししているので、後遺症は大したことは無いとの結論になっている。
本著者の調査では6年経過の時点で事故処理作業者の10%が発病している。作業環境の放射線レベルを過少評価して作業者を募集し、作業後の被爆線量の記録も数十分の一の低レベルにしていたらしい。
チェルノブイリの例ではセシウム137は後遺症はないとの新聞記事があったが、背景を確認しないで鵜呑みにしないほうが良い。本書によるとセシウム137は脳障害を起こすらしい。

事故発生時の操業担当者は死亡者以外は有罪判決、禁固刑となり、その遺族までが白眼視され、冷遇されている様子は誠に不条理である。

チェルノブイリは本質的に不安定な炉心制御システムが原因で事故が起きた。
使用済燃料の処理法が無いままの原発プロジェクト全体が同様に本質不安定である。

燃料棒の周囲で水が沸騰しその蒸気で発電しているわけだが、高温になって沸騰すると気泡の分だけ中性子が通りやすくなるので、加熱は更に進行する。これが従来のボイラーと違って、原子炉一般が暴走し易い理由であろう。

垂直管内の気液混層流の研究報告が原子炉分野に多いことは認識していたが、沸騰現象がシステムを不安定とし原子炉暴走の原因となるためにこの分野の研究の多いことが理解できた。
これを見ると、原子炉は本質的に不安定な発熱システムで沸騰現象、気液混層流研究など論文は書けても問題解決にはならない。

事故が起きれば企業の手に負えない補償問題が発生すると尻込する電力会社の態度は当然である。それで、事故補償に関する議員立法を作って電力会社に原発採用を押し付けた経緯が有ったらしい。

「事故が起きたら終わり」とは皆が自覚していた訳である。
「戦争は勝ち負けで終わるが、原発事故は永遠」と言うチェルノブイリ被害者の声がある。

一回の洗濯に何時間も掛かるような自動洗濯機や過剰な自動販売機などで貴重なエネルギーを無駄使いする生活習慣は改善すべきである。

モスクワの第六病院で治療に協力したアメリカ人医師の「チェルノブイリ」なる著書は医師としての観察であるが、余りに個人的経験に偏っているので、原発事故の全体像を冷静に理解するためには本書のほうが遥かに有益である。
原発事故直後の現地の事情を被爆覚悟でシェフチェンコが映像に記録し、これに解説をつけて出版した「チェルノブイリクライシス」]奥原稀行、竹書房,1988との併読を奨める。シェフチェンコは数ヵ月後、このフィルム編集中に倒れ翌年死亡という壮絶な記録映画。
チェルノブイリから原発問題全体が伺える。

2011/05/29記
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