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144 人中、131人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
推薦の言葉,
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レビュー対象商品: 原発はいらない (幻冬舎ルネッサンス新書 こ-3-1) (新書)
福島第一原発の事故を受けて、多くの本が出版されている。個人的には、その中でこの著者のものがイチ押しだと思っている。理由は以下の通り。理由1.原子核工学の専門家であること →専門外の人のものは、納得しがたい記述が含まれている場合がある 理由2.日本初の原発差し止め訴訟の証言台に立ったり、和歌山県の原発建設阻止成功の一助になるなど、40年間にわたって原発反対活動を支援し続けてきたこと →この著者の反原発の立場は昔から一貫しており、今回の事故で鞍替えした人ではない 理由3. 科学者としての良識に支えられた哲学が心を打つこと →学会でも長年多勢に無勢で、その地位も助教(助手)に留め置かれたままにもかかわらず、自らの力が及ばなかったと反省の弁さえ述べている ところで、この本が出るしばらく前に同じ著者の「原発のウソ」が出ている。著者の基本的な主張は同じで、内容も重複している部分がある。ただし、こちらは主に以下の点で違いがある。 ・図や表やグラフが多く収録されている ・著者を含めた「熊取六人組」と呼ばれる反原発の研究者たち及び各地の人々と協力して取り組んできた原発反対運動の一端を紹介している ・シニア技術者たちの志願や大量の汚染水の処理など追加情報が含まれている ・原発に関する何でもQ&Aがある(研究者不足の話は印象的だった) ・一部で台頭してきた、安全対策をすればまた動かしてもよいという意見を強く戒めている 良心と信念に基づき活動してきた、愚直なくらい清廉な人柄が行間からにじみ出ている。ただ、事故が発生して圧力容器内の水位低下が発表されたことに対して、専門家なら明らかに危険だと分かるはずなのに冷却されているから大丈夫とTVで発言した重鎮の東大教授に対しては、あえて実名を挙げてその内容の不自然さを指摘している。 一方で、自然エネルギーへの過度な期待は戒め、被災地の第一次産業を安易に切り捨てることについても反対意見を述べている。終盤では、ガンジーの墓碑に記されているという七つの大罪を取り上げ、科学者・電力会社・国が一体となって原子力発電の安全神話を作り上げて推進してきた教訓から我々が学ぶべきことが多くあることを強く示唆している。
77 人中、69人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
“行く道は違っても、生活を言い訳にするような行動はとらない”,
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レビュー対象商品: 原発はいらない (幻冬舎ルネッサンス新書 こ-3-1) (新書)
不屈の研究者、小出裕章氏の震災後の著作第二弾ですが、本作でも堅苦しさを取り払い、これまで原子力に関心のなかった一般の人々に対して、国民が是非知っておかなければならない重要な項目を親しみやすい記述でわかりやすく述べられています。 特に今回印象に残ったのは、序章の研究者への道を捨て、とび職として糧を得ながら反対運動を続けられる、小出氏以上に厳しい道 を選択されたご友人の話です。表題は小出氏がそのご友人に約束された言葉ですが、40年間その約束を守り続け、今回の事故につ いても政府筋が事故を矮小化すべく情報操作に躍起になる中、研究者としての良心と信念に基づいた厳しい見解を一貫して述べてこ られました。そのため“煽り学者”と誹りを受けることもしばしばです。 しかし、さる7/27(水)に衆院厚生労働委員会にて東大アイソトープ総合センター長・児玉龍彦氏による命がけの、まさに鬼気迫る意見 陳述が現在YouTubeで沸騰しているとおり、放射能汚染や内部被曝の深刻さが改めて浮き彫りになってきました。政府や電力会社は 「破局事故を想定するのはナンセンス」としてなんら対策をとらず大きな悲劇を招いたことを反省し、内部被曝に関しても将来最悪の事態 が起きた場合を想定し、最善のケアができるようしっかり準備を進めてもらいたいと強く思いました。 また、あとがきで小出氏が懸念されるように、再稼働に向けて様々な動きがはじまっているようです。なかには喫煙や携帯の電磁波と、 原発のリスクを同列に論じる乱暴な意見も見かけますが、タバコの広告には「喫煙は肺ガンの原因になります・・・」という注意書きが 大きく入っています。携帯にも「過度の使用は脳腫瘍等の原因となる可能性があります・・」と入れてもよいかもしれません。当然、原発 を再稼働するならば、電力会社の広告には「原発は一度の大事故で国土を失う危険と常に隣り合わせです」と大きく掲載すべきではな いでしょうか。これほどの大惨事の後に再稼働するならばそのくらいの覚悟を国民全体で共有すべきだと思います。 最近、本書にもたびたび引用されている小出氏の盟友、故瀬尾健氏が著された原発事故…その時、あなたは!が再刊され入手できるよ うになりました。巻末に発刊当時、小出氏が寄せられたメッセージが載っていますが、単なるガイド書の域を超えた、原発の恐ろしさを忘 れないための大変貴重な書籍だと思いますので、是非併せてお読みいただければと思います。
67 人中、59人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
科学者の生き様,
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レビュー対象商品: 原発はいらない (幻冬舎ルネッサンス新書 こ-3-1) (新書)
原発はいらない 小出裕章 幻冬舎ルネッサンス新書 2011年7月原子力に魅せられて研究者となり、そして原子力発電所という魔物を知ってしまった男の物語。 名誉や肩書きよりも真実を追い求め、世の中に伝えようとする姿、これこそ本当の研究者あるいは学者という職業ではないのだろうか。 筆者は東北大学に在学中に女川原発の建設問題が起こります、そして、なぜ仙台の電力を女川で作らねばいけないのか?とう非常に単純な住民からの疑問に答えを見出せなかった。 そして、アカデミズムの中で原発を反対していくことを決めたと書きます。そして現在の所属である京大に職得て、良く知られているように未だ助教(助手)の地位にいます。しかし小出さんは弾圧も迫害もされたことはないといいます。(東大にいた宇井先生のようですね)。 福島原発の現状の解析と他の原発や再処理工場問題に関してもわかりやすく説明を加えています。さらにはプルサーマル計画(もんじゅ)の不可能性も指摘しています。 放射能の年齢による感受性の違いは知られているとこですが、小出先生は放射能汚染した食品に関するR指定(年齢による摂食基準)を提案されています。簡単に言えば、子供には絶対汚染の無い食物を、そして成人にはある一定基準をもってたとえば60歳以上は摂食可能なR−60指定等です。 原発は決してエコでないことを、ウラン鉱山からのウラン採掘、精錬、濃縮、原子炉、再処理、廃棄物処理という一連の過程で放出される二酸化炭素の多さを指摘し、二酸化炭素を出さないのは発電時だけだと示しています。 さらに原発建設コストのからくり、揚水発電所を深夜発電のために作らざるを得ない現状。そして最終的には人智を越える毒物が生成され未来に先送りされる。 自然の力を活用する新エネルギーを議論する前に、「たかが電気のために、何をしてもいいのだろうか」と考えることが必要。エネルギー消費を今の半分にしてはどうだろうか? 原発廃絶という願いを持った小出先生は、ご自身を敗北の歴史だと書きます。そして福島の事故が最大の敗北だと。 今こそ、一人一人が事実に向き合い、行動を取ることが求められているのでしょう。
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