自由報道協会主催の「広瀬・明石両氏の記者会見」をUstreamで視聴後、このレビューを書いています。東電関係者・学者等総勢20名強を「業務上過失致死傷罪」で刑事告発した旨表明した会見でしたが、16歳の少女が質問に立ったり、上杉隆氏や神保哲生氏ら顔なじみのジャーナリストが多く参列してたせいか、広瀬さんは非常にリラックスしていて笑顔の多い会見でした。
本書の発売日に会見を開いたのは、立証方法として本書が証拠品の一つとして東京地検に提出された事が理由の様でした。尚、告発状・陳述書のPDFデータは明石氏のWEB「ルポルタージュ研究所」からダウンロードできますので、賛同された方は参考になさって下さい。
会見場でも明石氏が明かしていたが、対談中広瀬さんは「本書」を遺言として明石氏に託すと宣言。広瀬さん67才、明石氏49才。「広瀬さん、まだまだ頑張ってよ」とは私には言えない。30年間一貫して広瀬さんは原発廃絶を訴え続けて来られた方なのだ。ほんの2年間反原発運動を覗いた私には「放棄」したことへの負い目がある。明石氏は大変な負担を背負い込んだ訳だ。
と言うのも、広瀬隆は卓越した人物である。膨大な資料を読み解く的確な解析力と現場主義。明石氏に広瀬隆を期待するのは無茶な話である。明石さんゴメンナサイ。
ただ今回の会見場に集まった若手中堅ジャーナリストたちに囲まれて、広瀬さんが希望を繋いだことは間違いない。明石さんも時に彼らと連帯共闘できれば巨悪に拮抗できる筈。自由報道協会設立の意義もそのような主旨だったと思うが。
日本中被曝が進む最中に顰蹙を買うとは思うが、私は晩年の広瀬さんには愉快な人生を過ごしていただきたい。大好きな映画や絵画の造詣を生かした執筆活動を個人的には望んでいる。
そして、最愛のお孫さんたちが戻られる日の一日も早いことを願わずにはいられない。
本書を読了して、故井上ひさしさんのエッセイ「風景は涙にゆすれ」を想起し、目頭を熱くした。