内田さんのブログも読んでいます。原発供養の話から放射能、呪いの言霊の話、
次に来るべき大地震への心構えの話。内容は多岐にわたります。
鼎談だから、流れるように会話が弾みます。そもそもラジオが発端なので
それが当たり前なのでしょうが。
流れるような会話を読むのが辛いんです。被災地でも福島でも
ないのにそんな感情になるのがおかしいのでしょうか。
「怒り」とか「苦しみ」とか「恨む」などという
言葉は使ってはいけない。自分自身が破滅すると言われます。
確かにその通り。でも福島の高校生がつぶやいた言葉を取り上げて、
それをたしなめるべきだという議論についていけません。
「寛容」確かに重要です。でもそれは、電気を享受して
住宅も仕事も家族も失っていないひとたちに求めるべきであって、
疲労困憊した避難者たちのホテル住まいでの無作法を
とがめるために使うべきではない、私はそう思います。
次の大地震が来るための心構えは、「ここで死ぬんだな」という
締念だと、家族を失ったら「そういうこともあるのかな」と、
そういうことを受け入れることだと書かれています。
これは誰のためにだされた本なのでしょうか。
唯一共感したのは、原発供養の話でした。
関東に住んでいる私にとってまだ大震災と原発に
十分に心理的距離がとれないことが、この本を読んで
実感しました。まだ事故も収束せず、多くの人が復興への足がかりを
模索してい真っ只中なのですから。