後藤昌次郎先生は古くは松川事件、新左翼には日石・土田邸爆破事件、最近は神戸の少年a事件など多くの戦後の冤罪事件を手がけられた敏腕弁護士である。私はお世話になったことがないが渡辺千古(わたなべちふる)弁護士の計らいで安く購入できた。さて松川事件は戦後の国鉄三大謀略事件の最大の事件だがいまだに真相は闇の中である。私は現場の国鉄東北線松川駅に近隣する所で生まれたが(1948年)周囲には事件で逮捕された人が少なくない。国労関係者であるが。赤間青年(当時)はうちが親戚同然に親しくしていたT医院の血縁者である。当然に松川事件の話はタブーであった。親戚の郡山市に行くときは列車(蒸気機関車)が現場を通過するときは親父がここで松川事件が起こったと教えてくれた。1963年無罪が確定したときの家族の安堵した表情は今でも憶えている。小沢一郎の政治資金問題を見るにつけ何で日本人はかくも謀略に弱いのか暗澹とする。それは今も昔もマスコミが検察、警察のデマを全く疑うことなく垂れ流しているからである。唯一人下山事件の朝日新聞記者・矢田喜美雄(早大文学部卒。ベルリン・オリンピックでハイジャンプ5位入賞)が権力に一矢を放った。「謀殺 下山事件」(新風舎文庫)参照。私の知人の血縁者・赤間青年にようにいつ自分が家族が友人が謀略に捲き込まれるかわからない国なのだ。日本は。勇気ある弁護士=後藤先生の著書を国民全員が必読されんことを祈る。