原油は、世界エネルギー需要の4割を担う重要な資源である。
いま突然、原油がなくなれば、世界中のほとんどの工場は停止し、自動車はただの鉄の塊になってしまう。
また、プラスチックやナイロンなど、私たちの生活に密着した「商品」 の原料でもある。
原油はまさに、世界経済の栄養源なのだ。<P>だからこそ、原油価格の動きに私たちは敏感に反応する。
「世界指標」の「米国産(WTI)原油」価格は、1980年代後半から90年代末にかけて、長期にわたって 1バレル20ドルほどで推移していた。
しかし、2000年代に上昇基調に入り、
08年7月には一時147ドルにまで吹き上げたのである。
底値から実に7倍以上になったのだ。<P>この事象には、いくつもの疑問がある。
「なぜ、WTI価格はこれほどまでに暴騰 したのだろうか?」
「このような上昇相場が将来にもあるのだろうか?」
「そもそも、米国の石油消費の数パーセントにすぎず、日本には一滴も輸入されていない“希少”種のWTI原油に、なぜ世界が注目するのだろうか?」
「なぜ、先物があるのだろうか?」<P>また投資家であれば、こう思う人もいるかもしれない。
「この動きに乗ったら、どれだけの利益が出るのだろうか?」<P>事実、「先物」運用を専門とするファンドマネジャーに、この上昇で目覚ましい成績を上げた者がいる。
また、WTI原油は147ドルをピークに、同年中に40ドルを 割れるまで急落した。
しかし、こうした下降でも「売り」でさらに収益を上げたマネジャーがいるのである。<P>本書は原油ならびに石油製品(ガソリン、灯油など)の取引に関心のある投資家向けに書かれた
「相場案内書」である。
原油相場の「勘どころ」が網羅されており、
読み終えたときには、上記の疑問は解消され、
全体像がつかめているはずだ。<P>原油への投資機会は、先物だけでなく、
ETF(上場投信)やCFD(差金決済)取引など、広がりをみせている。
本書から原油市場の立体構造をつかみ、
投資手段を発展させるヒントを見つけ出してほしい。
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