ペランはフランスの物理学者で1926年にノーベル物理学賞を受賞している。20年程昔、集中講義で来られていた江沢洋先生に本書を勧められて読み、とても面白かったことを覚えている。
本書のテーマはアボガドロの仮説をさまざまな方法で検証すること、すなわち原子の実在である。扱われる話題は、電気分解、分子運動論、ブラウン運動、黒体輻射、固体比熱、素電荷、原子核崩壊といった原子物理学ではお馴染みの話題ばかりであるが、ペランによって見事にひとつの結論「原子の実在」に集約されていく。なかでもブラウン運動に関しては著者の専門領域であるため読み応えがある。
物理をやりたい、やっている学生、科学に興味のある一般の方、ぜひ本書を読みましょう。