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危機を超えて──すべてがわかる「世界大不況」講義
 
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危機を超えて──すべてがわかる「世界大不況」講義 [単行本]

伊藤 元重
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

世界大不況は次に何を引き起こすか! 百年に1度の金融危機の背後には、百年に1度の構造変化がある。金融危機の行方、景気後退の大きさ、長期的な世界と日本経済の見通しを冷静に見極めた必読の書。

内容(「BOOK」データベースより)

百年に一度の構造変化、テクノロジーショック、加速するフラット化、デフレの恐怖、日本人の過剰貯蓄、人民元の切り上げ、などすべてを日本を代表する経済学者が解き明かす。

登録情報

  • 単行本: 210ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/2/24)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062153165
  • ISBN-13: 978-4062153164
  • 発売日: 2009/2/24
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
経済学者の伊藤元重教授が経済危機後の中国、日本のあるべき姿について、わかりやすく論じた著書。

経済危機後の世界を考えるにあたって、少子高齢化で需要をいかに伸ばすかが鍵であることを強調。内に閉じていては日本の成長はありえず、アジアに向かって開かれた戦略が医療等で必要としていている主張には同感である。

中国の為替政策については、かなり踏み込んだ人民元の為替レート政策見直しの必要性に言及。1990年代の急激な円高が日本企業のグローバル化、国際競争力強化を促したように、中国も輸出依存型から成長モデルを変換するにあたり為替政策見直しが必要としている。

わかりやすく書かれている反面、個別の論点については議論が浅いと感じた。NIRA(著者が理事長をつとめる内閣府系のシンクタンク)のホームページを参照して欲しいと記されているが、政策関係者向けに情報量を増やした続編があってもいいのではないか。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ふとあご トップ1000レビュアー
形式:単行本
著者の本はどれもわかりやすいものが多いが、本書は現在の世界の、そして日本の経済環境が
非常にわかりやすく解説された内容である。

100年に一度といわれる今回の金融危機を単に金融だけの問題とせずに、大きな構造転換として
とらえて考え、日本経済のあり方が書かれている。
特に現在の円高傾向を避けようとするのではなく、円高と上手く付き合い、むしろ円高でも
経済が上手く回るような経済のあり方を模索すべきとする考えは非常に説得力のある内容だ。

今後の日本経済を考える上で非常に有意義な著書として広くお勧めできるものであろう。
このレビューは参考になりましたか?
形式:単行本
伊藤先生の本は文章が平易なので読みやすい。反面、主張に対するデータ面での裏付けが乏しいため、時々「本当にそうなのか」という疑問を持つ部分も出てくる。自問自答しながら読むと良い。以下、私の解釈も含めて本書の内容を紹介する。
 百年に一度の経済危機をもたらした背景として、著者は構造変化を挙げている。一つはテクノロジー(技術)ショックであり、情報通信の技術革新が進み、グローバル化や金融業や流通業の変革をもたらしたとしている。もう一つは先進国のおける高齢化の進展とそれによる需要不足(カネ余り現象)が米国の過剰消費とバブルをもたらしたとしている。
 著者による1929年の世界大恐慌と2000年のITバブル崩壊の比較が大変興味深い。前者では自動車や電気機器に代表される技術が金融市場に過熱をもたらし、バブルの形成につながったとしている。他方、ITバブルではデジタル技術が株価の異常高騰をもたらし、さらにITバブル崩壊がIT関連機器やサービスの価格を大幅に引き上げる効果をもたらし、後のサブプライムバブルにつながると分析している。
 1930年代に世界が大恐慌に陥ったのは、各国政府が誤った政策を繰り返したからだと指摘し、各国が(1)銀行に十分な資金を供給せず、多くの金融機関の破綻を招いた、(2)自国の景気を刺激するために通貨切下げ競争をし、国際金融市場の混乱を招いた、(3)貿易保護政策をとり、ブロック化を進めたために世界の貿易が縮小し、すべての国が被害を受けた、としている。
 この時の教訓からIMFやGATT-WTO体制が作られ、為替も変動相場制なので、同じ過ちは少ないが、ケインズ経済学に基づいた大幅な財政出動が先進国の財政危機を招いているのは皮肉に感じられる。
 著者は政策アイデアとして、消費税の段階的引上げによる駆け込み需要の創出と引上げによる将来の税収増の一部を前倒しで現在のケインズ政策として日本を良くするための投資(温暖化対策)に回すことを主張している。東日本大震災の被害も抱え、ますます財政難の日本にとって注目すべき見解と考える。
 また、次への挑戦として、国民の安心感を高めて消費を増やすために、年金、医療、介護、教育、雇用対策、育児サービスへの政府支出増とこれらの分野での改革、外に向かって開いた制度作りなどを提案している。著者に限らず多くの識者が語っている点であり、政府による早期の取組みが望まれるところである。
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