第二次世界大戦において、チャーチルのなした仕事で、
アメリカからレンドリースをひきだしたことを高く評価している個所に
好感をもった。
ただ、チャーチルを論じるには、もうすこしチャーチルから距離を置く方が
評価に厚みが出るのではなかろうか。
願わくば、戦局の推移と合わせて論じ、その重要性を論証するとか、
あるいは英帝国の金・外貨残高や自治領・植民地からの借入(ポンド残高積み上げ)
による調達の全体像に、レンドリースによる調達を位置づけるなど
多面的な考察が欲しいところであった。
著者の関心が、あくまで指導者としてのチャーチルにあることは理解できるが、
もうすこし世界全体・戦争全体に目を配ると、面白味が増しそうな気がする。