この本は、埼玉県立近代美術館などで開催された展覧会のカタログとしてつくられています。
ですので、図版も大きく美しくのっていますし、解説も豊富で資料性も高いと思います。
日本で大変人気のある印象派。数々の展覧会が毎年開催されていますが、この展覧会では、
印象派が生まれた時代のフランスの状況をも、対象としています。
たとえば、パリの写真。オスマンによるパリの大改造というべき都市計画が進み
今のパリの原型となったわけですが、そのころの様子が写真に残されています。
また興味深くおもったのは、政治的にも「熱かった」時代を、オノレ・ドーミエや
そのほかの画家が「カリカチュア」として作品に残しています。
そうした時代について関心があったので、それを美術作品を通じてみられたのは
満足でした。
美術館と、東大の研究チームで研究した成果がまとめられていますので、
ただ印象派の作品を集めただけではなく、内容も大変に充実しています。