岩波ジュニア新書なので対象は中学生や高校生の人たちかもしれませんが、世代を問わず楽しめる本だと思います。
作者の仕事である博物館の展示デザイナーという仕事を私は知りませんでした。美術館や博物館の展示を行う人というと学芸員しか思い浮かばなかった私には、空間あるいは気配をデザインするという考えがとても新鮮に映りました。
作者がどうしてこの仕事につくことになったか、出会った美術館のこと、それらを読んでいると、「自分の良いと思う、沢山の人が楽しくなる博物館をつくりたい」という作者の心意気が、自然と心に響いてきます。
本の中にはさまざまな博物館、美術館が紹介されています。巻末には作者のおすすめリストもあって、お休みの日に行きたくなります(海外はなかなか難しいですが)。もちろん、作者の勤める東京国立博物館にも遊びに行きたくなります。
洋の東西を問わず、また古い新しいを区別しないで美術のことが語られているので、広々した気分になりました。