少女騎士ティセルと少年道化ジェイミーのカップルがメギオスワンダーを求める船旅に再び参加し,今度は北のはての島にあるという白骨宮殿を目指す.ところが今回も少年少女のエロティック冒険が力説され,読んでいるほうもあまりのリアルな描写に興奮せざるを得ない.多分著者も,天冥の標でハードSFの枠を守って大河小説を築く大作業の気晴らしに,アンチ草食系男子的物語を書いているのだから,そのうちにいよいよ過激になるだろう.白骨宮殿なるおぞましい存在は,魔術的色彩が濃厚で,あるんならあるんでしょうで終わりかねない代物.しかしそこでみつけた巨大な虫は,彗晶族のものに違いなく,遠からずこの世界は対彗晶族の戦いの渦に巻き込まれることは確定的.従ってこのシリーズはまだまだ続くことも確実.この巻で,折角二人は一糸纏わぬ素っ裸での抱擁まで行ったのだから,次の巻ではその先まで行かせてやらないと可哀そうだと思う.ティセルは騎士団長 (女性) に相談して,方法から作法まで教わって,すっかりその気になってることだし.とにかく元気が出る話で強く推薦.ただし,前の巻は必要不可欠.