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博士の愛した数式
 
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博士の愛した数式 [単行本]

小川 洋子
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (585件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,620 通常配送無料 詳細
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商品の説明

受賞歴

第55回(2003年) 讀賣文学賞小説賞受賞
第1回(2004年) 本屋大賞受賞

商品説明

   1990年の芥川賞受賞以来、1作ごとに確実に、その独自の世界観を築き上げてきた小川洋子。事故で記憶力を失った老数学者と、彼の世話をすることとなった母子とのふれあいを描いた本書は、そのひとつの到達点ともいえる作品である。現実との接点があいまいで、幻想的な登場人物を配す作風はそのままであるが、これまで著者の作品に潜んでいた漠然とした恐怖や不安の影は、本書には、いっさい見当たらない。あるのは、ただまっすぐなまでの、人生に対する悦びである。

   家政婦として働く「私」は、ある春の日、年老いた元大学教師の家に派遣される。彼は優秀な数学者であったが、17年前に交通事故に遭い、それ以来、80分しか記憶を維持することができなくなったという。数字にしか興味を示さない彼とのコミュニケーションは、困難をきわめるものだった。しかし「私」の10歳になる息子との出会いをきっかけに、そのぎこちない関係に変化が訪れる。彼は、息子を笑顔で抱きしめると「ルート」と名づけ、「私」たちもいつしか彼を「博士」と呼ぶようになる。

   80分間に限定された記憶、ページのあちこちに織りこまれた数式、そして江夏豊と野球カード。物語を構成するのは、ともすれば、その奇抜さばかりに目を奪われがちな要素が多い。しかし、著者の巧みな筆力は、そこから、他者へのいたわりや愛情の尊さ、すばらしさを見事に歌いあげる。博士とルートが抱き合うラストシーンにあふれるのは、人間の存在そのものにそそがれる、まばゆいばかりの祝福の光だ。3人のかけがえのない交わりは、一方で、あまりにもはかない。それだけに、博士の胸で揺れる野球カードのきらめきが、いつまでも、いつまでも心をとらえて離さない。(中島正敏)


登録情報

  • 単行本: 253ページ
  • 出版社: 新潮社 (2003/8/28)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 410401303X
  • ISBN-13: 978-4104013036
  • 発売日: 2003/8/28
  • 商品パッケージの寸法: 19.3 x 13.5 x 2.3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (585件のカスタマーレビュー)
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カスタマーレビュー

最も参考になったカスタマーレビュー
64 人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 硬質な文体で描く温かな傑作 2003/9/15
形式:単行本
記憶が80分しか持たない博士とそこに勤める家政婦とその息子。
たった3人の関係や博士の家という閉じられた空間であるはずの設定も、お互いの思いやりを描くことによって、数字のような無限に広がる可能性を持つものに描かれている。
数字以外には興味の無いはずの博士は子どもには無償の愛を注ぐ。それは子どもには数字と同じく無限の可能性が秘められているからに違いない。
小川洋子の作品は一見無機質に見えるけれども、読後にはいつもぬくもりが残る。今回は特に素晴らしい傑作だと感じた。絶対にオススメ!
このレビューは参考になりましたか?
68 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 静かで暖かい小説 2004/12/21
By izu-k
形式:単行本
とても静かで、哀しくて、暖かい本でした。
80分しか記憶の持たない「博士」と、そこに家政婦として通うことになった私、ルートと呼ばれる阪神ファンの私の息子の三人の日々が描かれています。
小説内にいくつもの数式や、証明といったものがでてきますが、数学のことをほとんど覚えていない私でもそれが全く邪魔にならず、むしろ美しいものとして感じられました。
読みすすめていくうちに、どんどんと、どこかとても居心地のいい場所に閉じ込められていくような、澄んだ水を覗き込むような気持ちにさせられていきました。
それは、文体や、描写からにじみでるこの小説の雰囲気といったもので、
そしてそれを何よりも表しているのが、80分しか記憶の持たない、ひどく優しい博士の存在でした。
子供をとても大切にしている、
素晴らしい質問をしたと思わせる才能を持った博士。
読み終えた時に、ゆっくりと暖かい気持ちになれる、少し前向きな気持ちで明日からやっていこうと思う、それが小説のもつ絶対の力であると私は思っていますが、この本にはそれがあふれていました。
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33 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 何回でも読みたい 2005/5/27
形式:単行本
今まで無機質なものに見えていた数が、こんなにも愛嬌のある生き物みたいに振る舞っていたことを知って、数に対する見方が変わりました。
数に魅了され、数を愛して止まない博士が、ひとたび数を表現すると、数が人格を持ち出してしまうのです。

小説とは一見対極しそうな数を、物語の中にドラマティックに融合させて、物語として感動させるだけに留まらず、数式に対する印象をガラッと変えてしまうという点でも画期的な本だと思いました。

何回でも読みたい本です。しばらく他の本が読めそうにありません。
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37 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 数学の料理法に「巧」です! 2006/7/10
形式:単行本
数学を題材として,こんな話を書き上げた作者のすごさに感服。博士の専門は,数学の中でも数論でした。素数,完全数,そして友愛数。難しい数式を使わずに,数の間の不思議な関係を語ることのできる分野。作者の題材料理のセンスを感じます。

そしてもうひとつ。後半の重要なシーンで,ひとつの有名な式が出てきます。

e^{πi}+1=0

実軸の基準としての1。虚軸の基準としてのi。三角関数の重要定数であるπ。指数関数の重要定数であるe。そして,それらのすべての基準である0。全く共通点を持たないこれらの4種類の数が,すべて重なることで「0」という調和を得る。

作中でも,家政婦の主人公が図書館でその意味を頑張って明らかにしていくのですが,難しい話抜きで「この式の意味=博士が言いたかったこと」が伝わっているのではないでしょうか。

物語の内容にはあえて触れませんでしたが。ラスト付近で,家政婦の一人息子であるルートくんの進路を読んだ時点で,ジーンとさせます。
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54 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 良い作品ではありますが… 2006/1/12
形式:文庫
 事故で80分しか記憶を維持することができなくなった老数学者と、彼の世話をする家政婦とその息子とのふれあいを描いていて、じんわり心に染み込んでくる佳作ではあります。でも、なんだかお約束的なストーリー展開が気になって感動できませんでした。愛というよりは同情に思えてしまうのです。 単に好みの作品じゃないだけかもしれませんが、皆さんの高評価には少し違和感を持ってしまいます。
このレビューは参考になりましたか?
41 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ai0610 VINE メンバー
形式:単行本
 書店とその従業員が推奨する「本屋大賞」の栄えある第1回受賞作。
 そんな記事を某週刊誌に出ているのを読んで、あまりラブ・ストーリーの本は得意ではないのですが、そんなにプロが薦めるのならと買ってみました。
 最高に面白かった、買ってみてください。
 読み始めて、休むことなく一気に読み終えました。読み終えたあと、ほのかな感動が体全体を包み込みました。
 記憶が80分しか持たない数学博士、そしてその家に派遣された家政婦と家政婦の息子ルート、そして博士の家の主人である義姉。博士の記憶障害を原因として起こる数々の問題や交流を、その四人の関係の中で描いていく。
 私は数学を苦手としていますが、同じく数学をまったく理解しない家政婦の目を通して物語が進むので、それは安心してください。
 愛するものに自己の記憶が残らないせつなさ、せつなさは苦しみではなく、心の中にゆっくりと染み渡っていくもの。
 心に染み渡る作品です。
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最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 3.0 数字の世界に一般人である読者を引き込むのには成功しているが...
ストーリーそのものに深みがない。

博士に魅力を感じない。家政婦にもその息子にも。... 続きを読む
投稿日: 8日前 投稿者: taiper
5つ星のうち 3.0 こんなに人気なんですか!
80分しか記憶が持たないという設定に感情移入できない。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: で子
5つ星のうち 1.0 これが本屋大賞?
なぜここまで評価されてるのでしょうか。話題になり、レビューも高評価だったので読んでみましたが、はっきりいってつまらないです。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: Amazon Customer
5つ星のうち 5.0 温かい気持ちになります
高校の時の理科の先生に勧められたのを思い出し、6年越しに読みました。
読み終わった後の満足感は、就活の疲れを忘れさせてくれます。
投稿日: 1か月前 投稿者: 山下千絵
5つ星のうち 3.0 ぶっちゃけ『雰囲気と読後感』だけかなぁ…汗
本屋大賞受賞作品ということと
尚且、それに合わせて高評価ということで
気になって読んでみました... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: HIROKI
5つ星のうち 5.0 なんてピュアな
一定時間で記憶を失う老数学者と家政婦とその息子の心温まる交流 
数字の持つ深遠な意味を散りばめながら人のやさしさと思いやりが心を洗う
投稿日: 3か月前 投稿者: bal888
5つ星のうち 5.0 整数
おもしろくていい内容は抜群です。とてもいいとおもいましたね。ぐー
投稿日: 3か月前 投稿者: 山崎善則
5つ星のうち 4.0 さすがベストセラー
ネタバレは含めないように書きます

さすがベストセラーとでも言うべきか... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: いのうえー
5つ星のうち 5.0 名作!
淡々と書かれているが数学に興味のない者でもどんどん惹きつけられます。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: でにろう
5つ星のうち 4.0 世界と係るための数式
映画でタイトルが気になって、いつか読もうと思っていた本。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: ぽっとまん
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