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80 人中、76人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
笑いの中にドラマの味わい深さ,
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レビュー対象商品: 南極料理人 [DVD] (DVD)
美味しそうな食べ物が出てくる映画として、「かもめ食堂」や「めがね」のような映画かな?と思って観ました。実際、同じフードスタイリストの方が参加されているようです。
上記2作も大好きなのですが、個人的には「ほのぼの」とした空気に癒される映画ですよね。本作は、ほのぼの癒し系映画と言うより、全編ギャグのような笑いのドラマなの中、もうちょっと心の深いところにまで沁みてくる映画でした。 愛する家族や仲間がいる幸せ、そしてその人たちと一緒に食卓を囲むことの大切さ。説教臭い表現は一切出て来ず、むしろ大爆笑の内にそれを感じさせてしまう。観測隊員たち8人の凍死寸前の命懸けギャグや、人間模様をまじえて展開されます。 ウィルスさえ存在しない摂氏マイナス50度以下の世界に、1年半も同じ顔ぶれで過ごすというのは想像を絶することですが、山崎努主演の「刑務所の中」もそうだったように、限られた空間の中では食べることが一番なんですよね。(笑) 画面から伝わる料理の美味しさ。極地と思えない、料理の意外な豪華さ。 麻雀、伊勢えび、飲料水確保、1分740円の国際電話、フルコース・ディナー、等々、面白いエピソードはいっぱいあるのですが、やっぱりラーメンのエピソードが一番面白かったかな。 生瀬勝久、きたろう、豊原功補ら演じる役者達の上手さで、オヤジ達のほのぼの感とペーソスが漂う。とにかく間がいいし、味がある。特に、主人公の堺雅人は上手い役者ですが、飄々と演じてましたね。鶏の唐揚げで涙するシーンはとってもよかったです。 いい歳した大の男たちが、子供のようにわがままを言い合ったりふざけあったりしている姿を、絶妙な距離感で見つめているそのまなざしに温かみを感じます。この監督、新人なのに上手いですよ。 伏線の張り方が、分かり易すぎる感じがしないでもないですが、この映画に漂う『ゆるさ』には、かえっていいのかも。また、事件性もドラマ性も薄いですが、味わいが後で出てくる映画です。エンドロール時に映し出される映像が『なるほど』と、味わい深かったです。
58 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
男は決して、「うまい!おいしい!」って言わないもんなのだ!!,
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レビュー対象商品: 南極料理人 [DVD] (DVD)
西村くんが、あれだけ精魂込めて作った豪華な料理に誰一人として、
「うまい!おいしい!」と言いません。 感謝の言葉もありません。 そうか、ためといて、最後に言うんだなぁって思いましたが、 待望のラーメンにも言わず、結局最後まで誰も発しませんでしたね。 と思ったら、ホントの最後に西村くんがハンバーガーに「うまい!」 この監督、演出が実に上手いんですよ!! そこで、自分自身をふり返ってみると、ボク自身も家庭で言ってませんでした。 この作品、演劇的な演出をすることなく、男の日常を淡々と描いています。 オナラやウンコの話も、この作品では抵抗なく受け入れられました。 その変化の無い日常こそが、自分に同化し、クスッと笑いの連続で楽しめました。 また、様々な小ネタの連続がツボにはまっちゃいましたよ、ボクも。 南極で、生きるか死ぬかのアドベンチャーがあるわけでも、 事件が起こるわけでもありません。 ひたすら食べることだけを楽しみに1年間が過ぎるのを待つ男たちのお話です。 テーマが「食」で、人間誰しも経験ある小市民な出来事が展開するので、 大いに共感して観ることが出来ました。 「心はエビフライだからね」、伊勢エビフライに大爆笑!! ラーメンのエピソードは、日本人なら誰もが実感するおもしろさです。 正しく、日本癒し系ムービーの最高傑作。 子どものような男たちの愉快で真面目な表情と、 豪華な南極食生活を何度でも観たくなる、超おもしろい作品です!!
54 人中、49人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
西村くん、,
By 夜 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 南極料理人 [DVD] (DVD)
南極、ドームふじ観測拠点に務めるおっさんたちが、「西村くん、」と堺雅人 演じる
料理人の男性に呼びかけたあと、めいめい珍妙なことを好き勝手に言ったり注文したり する。そんで飯食ったり、あと本当にくだらない馬鹿なことをいい歳こいてみんなで 楽しそうにやったりとか。そんな映画。 「お父さんがこんな白くてよくわかんないとこ行ったら寂しいだろ?」とは、南極 基地行きを命じられて出発を控えた堺雅人が娘に言った言葉だ。しかし、たとえ真っ白な 氷以外になんにもないような場所であったって、人間がそこで暮らし、飯を食っている 限り、ドラマは必ずそこに生まれる。拠点の外の広大な氷原、拠点の中のトイレに風呂場、 各人の部屋の扉がずらりと並ぶ基地の廊下に、共用の電話機が設置されたコーナー、 調理室、そして、八人の男が囲むちょっと長めの食卓。定点やシンプルな軌道の動きでもって 撮影するカメラが、観測メンバーの一人、数人、あるいは全員が基地で送る日常を 静かに切り取る出来事の数々は、劇的ではないけれど、南極という特異な状況 ならではの面白さと、人間の生活行為そのものが持っている普遍的なおかしさにあふれている。 洗練されたセリフの掛け合いや会話の「間」も見事だし、おっさんたちの南極での 「遊び」も観ていて本当に楽しそうだった。暇だけどそれを潰せる娯楽もあんまりない、 それじゃ頭使って自分らなりに楽しむしかないよな、ってよく考えれば学生時代によく あることで、そういう意味ではこれはおっさんたちの第二の青春なのかもしれない。 どんなものでもそうだが、人に何かを薦めるのはけっこう難しいものだ。自分が良いと 思った部分を、他の人もそう思ってくれるとは限らないし。映画もその例にもれない。 けれど、気心知った仲間が集まって屈託なく笑いながらふざけあうのを見て「楽しそう だなー」と思わない人はそういないと思うし、寒いところで一生懸命働いたあとに 塩気のきいたおにぎりとあったかい豚汁を食べるところを想像して「うまそうだなー」と 思わない人はもっと少ない気がする。真っ白な大地の上の、おっさんたちの食器片手の 青春映画、肩肘張らずに多くの人に楽しんで欲しい。
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